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2009.07.01

眼の力

   眼は口ほどにものを言う

とよくいわれるが、最近このことを実感することがいくつかあった


ひとつはある印刷業者の社長と呑みに行ったときのお話

40代のこの社長は少ない従業員で2台の印刷機を昼夜フル稼働させている
当然ご自身もインキと油にまみれて真っ黒になりながら印刷機を回す
品質が厳しい仕事などは昼夜を問わず自ら陣頭指揮を執ってこなしていく

パワフル、ド根性を絵に描いたような人物だ

呑みに行っても事情は変わらず、押しの強さで攻めてくる
押しの強さも常時押されるとこちらも免疫ができて来る
軽くいなしていく
それがいい掛け合いになり、酒が旨くなる

事情が一変したのはカラオケを歌いだした瞬間だった

押しの強い社長がまるで借りてきた猫みたいに静かに歌う
視線は床に落とし気味

お世辞にもお上手とはいえない歌をうたう

井上陽水の「ありがとう」

びっくりしたのは淡々と歌っていた彼が、
最後の最後にかっと目を見開き一言


  仕事をくれて
  ありがとう!
  イェーイ!!!!


この眼に飲み込まれた

いつもの押しの強さが何倍にも増幅されて「イェーイ!!!!」に込められていると感じた




もうひとつの出来事

日曜日に参加したグループサウンズと昭和歌謡のライブに出演していたさとうGOさん
彼はライブの視覚効果を知ってらっしゃるようだ
眼の動きで聴衆の耳目を見事に集めている
もちろんたしかな技術があってのことだが、ここぞというキメができる人だ

さとうさんの場合はやはり目を見開いて、斜め上を見上げる
焦点は天井のはるか上を見やるという感じ
ちょうど都はるみさんがよく見せる表情に近い

これが効く
眼にぐっと吸い寄せられるような錯覚に陥る




そして、トミ藤山さんのステージ
トミさんは終始豊かな表情で聴衆を魅了してくれる
でも、時折くゎっと目を見開き歌舞伎のキメのような表情をされる
この瞬間ぞくっとするすごみを感じる



転じて僕自身どうなのかなと考える

残念ながら、僕の顔の作りは目を見開いてもふだんとあまり変わらない
糸のような眼
ちょっと笑おうもんなら眼がなくなってしまう

だから、歌舞伎役者のようなパフォーマンスはできない

そのかわり終始笑っている
(終始眼のない状態で歌っているというべきか?)

自分なりにキメの部分はわかっているつもりだが、眼力はあてにならない

かわりに歌に抑揚をつけるようにしている
また、身体の動かし方を工夫している
お手本にしているのは晩年の江戸屋猫八師匠の高座

猫八師匠の身体の動きはすばらしかった
実際はほんの少しの動きなんだろうが、まるで高座から飛び出してくるような錯覚を覚えた


眼力

残念ながら僕には備わっていないように思う
でも眼力の強い人のステージを観るのは好きだ
歌ごとのキメどころ、ステージ全体の山場を大いに学ばせてもらえる

明日は高円寺の次郎吉でトミ藤山さんとガラパゴス党のライブがある
眼力という視点でライブを楽しむのもいいなと思う

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