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2009.07.31

【音楽雑感】八ヶ岳 森の音楽祭

第1回目の森の音楽祭が行われたのは12年も前になる

僕も所属する「あすなろ山の会」の大先輩・二郎さんが八ヶ岳山麓に小屋を建てることになり、その記念として音楽会をやりたいと言い出したことがことの発端

木もいまだ伐採されていない森の中で開催された「森の音楽祭」は出演者3組、オーディンス十数人のこじんまりとしたものだった

出演者は

Martin古池
オカリナアンサンブル かざぐるま(僕もまだ所属していた初期かざぐるま)
ピミエンタ(地元のフォルクローレバンド)

山の会のメンバーを中心に小屋は手作りで進められた
年々小屋は改築が続けられていった

それに歩調を合わせるように、音楽祭も成長を続けた

僕を中心とした関東勢と地元八ヶ岳で活動するミュージシャンの競演という形で音楽祭の規模は拡大していった

10回目の一昨年には屋根付きのステージ、立派なPA装置を駆使しての一大イベントにまで発展していた

昨年は、一休みした

あまりにも肥大化した音楽祭に疑問を感じ始めた

  音楽だけが一人歩きを始めてしまってはいないか?

そんな疑問が頭をもたげ始めていた

10年の間に出演者の数もお客さんの数も飛躍的に増えた
出演者の技量もみな上がっている
音楽祭としてのレベルもちょっとした音楽フェスティバルのようになっている

でも、そこには出演者の顔は見えても聴衆の顔が見えてこない

これは違う!
「森の音楽祭」が当初めざしたのはこういう音楽会ではないはずだ

演奏者と聴衆とがお互いに顔を見ながらやりとりをして、
音楽や言葉を通してキャッチボールを楽しむ、
そんな音楽会にしたかったはずだ

今年の秋、第11回「森の音楽祭」を再会する
この10年、音楽祭を支えてきた「あすなろ山の会」のメンバーと話している

  原点に戻ろう
  フェース・トゥ・フェースの音楽会に立ち返ろう

規模を縮小し、PAを使わずとも音が届く範囲での音楽会にしようと思っている

理想は車座になり、小皿たたいてちゃんちきおけさってかんじだけど…
まあそうもいかないだろうから、音楽会の体裁はとるつもり

リニューアル「森の音楽祭」は車座宴会音楽会の精神でいってみようかと密かに思っている

「森の音楽祭」の10年の経験はいろんなことを学ばせてくれた

あきらめずに続けるといろんな可能性が広がる
継続は力なりという言葉を身をもって体験させてくれた

多くの人たちの力をお借りしてきた
特に八ヶ岳山麓で活動するミュージシャンたちの協力には深く感謝したい
一人ではできないことも、みんなの力を合わせると成し遂げられるということを教えてもらった

でも!

「森の音楽祭」は一度仕切り直して、原点帰りをします

また力をお借りすることもあろうかと思います

その時はまたよろしくお願いします

今年の第11回「森の音楽祭」は9月5日(土)の夕方からです

⇒森の音楽祭の記事

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2009.07.30

【音楽雑感】デスペラード・ライブ

今年の5月から新たに始めたライブ

2ヶ月ごとに毎回違う音楽仲間と対バン形式でやるライブ
まだ2回しかやっていないが、これから息長く続けていきたいと思っている

このライブは他のレギュラーライブとは性格がかなり違っている

他の音楽会はどちらかというとまずお客様ありき
朝市や三貴ライブでは、その場に居合わせたお客様に合わせての選曲や進行になる

デスペライブはどちらかというと自分のわがままを通させていただくライブ
自分が好きな歌や、そのときやりたい音楽、メッセージなどを優先させたいと思っている

いくつかのテーマを作ってそれに沿った選曲し、きっちりとストーリーを作り上げる形のライブをめざしている

原型は30代~40代にかけてやっていた、ライブハウス「ぶどうの木」ライブ

当時僕は「フォーク寄席」と名付けていた

テーマ・演目・ストーリーを縦糸にして、
お客様とのやりとりの中で道草を食いながら展開するというライブだった

この7~8年、「街角ライブ」とその延長上でのライブばかりやってきた
つまり不特定多数の人に歌を聴いていただき、その人たちを歌の世界に誘うという形だ
当然客ありきという性格が強くなる

「街角ライブ」とそれに連なるライブのおかげでいろんなことを学ばせてもらった
武者修行のライブといってもいい
おそらくこの形はこれからもメインのスタンスとして続くだろう

でも、今年になってから

  また、ちゃんとした(?)形のライブをきっちりやりたい

そう思うようになった

きっかけは、蒲生オリオンというライブハウスで歌わせてもらうチャンスに恵まれたことだと思う
あれをきっかけに、ストーリーを構築したちゃんとしたライブをまたやりたいと願うようになった

背景にはトミ藤山さんのライブステージを追っかけのようにして観てきたことがある
ひとつのステージに向けてきっちり仕上げていくプロの姿勢に大きな影響を受けた

「街角ライブ」ばかりが続くと、
ひとつのライブに向けて仕上げていくという意識が薄くなっていく
なにしろたえずライブが続く状態だから、いつも本番という感じになる

ライブの「勝負勘」を磨くという点では大いに結構なことかもしれない

でもそればかりだと、演奏の質を高めることがなかなかできない
ヘタをすると過去の貯金を食いつぶしながらライブを続けるということになりかねない

トミさんのライブの仕上げ方をかいま見るたびに、
「街角ライブ」のもつ問題点や危険性を思わざるを得なかった

ライブや音楽の質の低下

何よりもそれを恐れた

ここまでデスペラード・ライブを2回やってみた

2回目のライブは当日アクシデントが起こり、テーマや選曲を大幅に変えざるをえなくなった

けれどもこの2回のライブに向けて、きっちりと稽古を積み上げることができた

また「街角ライブ」の延長上にある他のライブでのモチベーションが大きく変わってきた

デスペラード・ライブを始めたことで、僕にとって音楽のサイクルがいい方向に傾き始めたように感じている

ちゃんとした(?)ライブを継続的に続けることで、その場かぎりの武者修行ライブ=「街角ライブ」に
新鮮な風を吹き込めるようにしていければいいなと思っている

⇒デスペラード・ライブに記事

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【音楽雑感】すみれコンサート

地元蒲生の「すみれ美容室」を会場に2ヶ月ごとに開催しているコンサート
断続的な開催ながら、かれこれ2年間続いている

コンサートやライブとはおよそ縁のなさそうな場所という意味では
美容室はまさにそんな場所だ
営業時間外とはいえ、音楽を聴きに美容室に足を運ぶという奇特な御仁もそうはいまい

僕の音楽スタンスのひとつに、

  「可能な限り生活や暮らしに近いところで演奏したい」

というのがある

ライブハウスやコンサートホールなどで音楽に親しむというのもむろんあり

でも、もっと敷居の低い音楽会があってもいいんじゃないか

音楽を聴くと襟を正さずとも、普段着で演奏し、普段着でそれを聴く
時には演奏する側も聴く側も渾然一体となって同じ時間を共有する

そんな願いがある

「朝市コンサート」も「三貴ライブ」も同じ思いが込められている

調髪はある意味で地元住民の暮らしにより近いところにあるかもしれない
そういう場所で音楽会をやることに少なからず意義を感じている

すみれ美容室は蒲生で最も古くから営業している美容院だそうだ
地元に根ざした営業を何十年も続けている

髪を結いながら井戸端会議のような場にもなっている

もしできるならば
地元にしっかり根を張り、井戸端会議のような音楽会になっていけばいいと思う

そんな思いから「すみれコンサート」の宣伝はあまり積極的にはやっていない
口コミで広がり、地元に少しずつ根付いていけばいい

10年先に蒲生の街の中で「すみれコンサート」が認知され、毎回何人でもいいから集まってくれて、お茶でもすすりながらまったり時間を過ごしてもらえるような音楽会になればいいと夢想している

出演者は今現在3人
 ハモンドオルガン ノリコさん
 ギター弾き語り  すめさん
 ギター語り弾きの Martin古池
  (初期の頃はギターインスト ジョージ君も加わっていた)

すみれコンサートの記事

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2009.07.28

ばんけいジャズ・フェスティバル

急遽、行くことに決めた「ばんけいジャズ・フェスティバル」

トミ藤山さんがガラパゴス党と出演される
ジャズ・フェスティバルの中でカントリーのトミさんがどういうステージを展開するのか
激しく興味がわいた

他の出演者の顔ぶれにも胸が躍った

峰厚介さん

この人のテナーサックスやソプラノサックスの音にどれほど胸を熱くしたことか
僕が20~30代の頃
峰さんがやっていたネイティブサンというフュージョンバンドに当時僕は完全にイカレていた
それまではハードバップなどのフォービートジャズ一辺倒だった
僕がフュージョンに開眼したのはネイティブサンだった

板橋文夫さん

僕がホームにして歌っていたライブハウス「ぶどうの木」に、板橋さんも時折演奏しにきていた
(そのころは「あがれば」という名のライブハウスだった)
端正なピアノに心惹かれた

正午から始まり夜の10時までくりひろげられるジャズ・フェスティバル
しかも山深いばんけいスキー場が会場

興味津々だった

あいにくの雨まじりの天候

ばんけいスキー場に着いた時、すでに1組目が始まっていた
ピアノとトロンボーンの若手によるフリージャズ

いきなりのフリージャズは少々きつかったが、聴き進むうちになじんできた

雨が降ったりやんだりの空模様
さすがに地元の人たちは長期戦に備えて、雨具やパイプいす持参
ビールを片手にゆったり聴いている
こちらは身ひとつで来たので、ビニール傘1本のみ
腰を下ろすシートすらない
体力勝負になることを覚悟しながら、フリージャズに耳をかたむけた

二番手は早くも峰厚介さん

二十何年ぶりで聴く峰さんのサックス
官能的な音色が心に迫りくる
だんだん涙腺がゆるんでくる

そしてエンディングはネイティブサン時代の、あの!
「スーパ・ーサファリ」!!

文字通りレコードが擦り切れるほど聴いた曲だ
テーマの部分はコピーしてケーナで吹いていたほど好きな曲

イントロが始まった瞬間、大声で叫んでいた

   
    ウォー!!!!!

身体を揺すりながら、涙が止まらない

興奮さめやらぬうちに早くも出番はトミ藤山さん

深い余韻にひたりながらセッティングの様子を見つめる

フリージャズ、峰さんのフュージョンの後だ
カントリーミュージックをどのように調和させていくのか
しかも聴衆は99%がジャズファン

最近のトミさんはあえて難しい環境下での演奏に挑んでいるように思える
もちろんご自身の意志だけではなく、プロデューサーの意向やオファーの関係もあるのだろう

にしても、ハードなステージにあえて挑むトミさんはすごいと思う
そういうステージを観させていただくことは他の何ものよりも勉強になる

寡黙ではあるがスピード感あふれるジャズフェスのステージに対して、
あえてまったりムードで挑むのか、逆にスピード感で挑むのか
大いに興味があった

   半世紀、50年歌い続けてきた人の歌を聴いてください

プロデューサーの司会とともに登場したトミさん

オープニングになんとギーターインストを2曲続けた

    スチールギター・ラグ
    カントリー・ポルカ

やられた!
この手があったか!

しかもマシンガントークはいっさいなし
ジャズ、フュージョン、フリージャズに真っ向勝負を挑んだトミさんだった

間髪入れずに、「半世紀歌い続けた」歌声を披露

「ジャンバラヤ」~「Help Me Make It Through The Night」

さらにブルース「After Midnight」

聴衆をすっかりつかんでしまった

ここで一転、「アルプスの少女 ハイジ」

地元の歌手との競演は、会場の若い女性客をすっかり捕まえてしまった

この後、「ヨーデルレディ・ブルース」~「ジョージア」~「テネシーワルツ」

一気に駆け抜けたステージだった

40分があっという間のできごとだった

ほとんどしゃべることなく歌いきったトミさんのステージは目新しかった

そして疾走感あふれるステージは見事だった

ガラパゴス党のメンバーも力のこもったいい演奏をしていた
(峰さんのグループの後だけに燃えるものがあったのではなかろうか)

フェスティバルはこの後、高橋知己さんや福井良さんなどのベテランをはじめ、地元の中堅ミュージシャンが延々と、いや炎々と燃えるような演奏を続けた

陽も落ち、あたりの山々は闇につつまれる

ゲレンデのサーチライトがともされる

ステージのスポットライトも演出効果を高める

野外音楽祭のドラマチックな時間帯だ

そこに登場したのがラテンジャズバンド「パルマ ハバネラ」

血が騒いだ!

ラテンのリズム、サイコー!!

「ぶどうの木」に高橋ゲタ夫さん、横山達治さんらが2ヶ月ごとに来てライブをやっていた

この時、ラテンのリズムをたたきこまれた

リズム音痴の僕にはいい勉強の場だった

ラテンのリズムにひとりでに体が反応する

そして、いよいよ大トリ、板橋文夫さん登場

時折降っていた雨も上がり、雲の切れ間からは星も顔をのぞかせる

板橋さんの演奏はアツい

昔聞いたころは端正でしゃれたジャズピアノっていう印象だったのに・・・

こんなにもアツい演奏をする人なのか!

会場も興奮のルツボだった

圧巻だったのはツインドラムのかけあい

そしてフェスティバルに出演したミュージシャンが次々と交替して演奏をヒートアップさせていくジャムセッション!

もうたまりませんな!

10時間立ちつくし、足腰は悲鳴をあげていた

それでも強烈なビートに身をあずけ、大声をあげ続ける自分がいた

また来年、この場所に来たい

このアツい興奮に身をゆだねたい!

そんな、札幌ばんけいジャズフェスティバルだった

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2009.07.27

Open Sesami 林の中の静かな空間

Open Sesami 林の中の静かな空間

こじんまりとした店内

屋根の傾斜をそのままいかした高い天井

太い木の梁が奥行をます

北欧風の調度品

うっすら流れる古いジャズ

ゆったりした時間が過ぎていく

日々の喧騒や憂いをおきざりにして

上質な時に身をまかす

できるものならば

この静かな時間のなかに

いつまでも浸っていたい

そんな気にさせる
お気に入りの空間

Open Sesami

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お店のご好意で歌わせていただいた

お店の雰囲気を考えて・・・

ラブ・バラードを何曲か選んだ

Crazy
I'll Hold You In My Heart
Help Me Make It Through Thd Night
わが心のジョージア
テネシーワルツ

ゆったりと歌わせていただいた

何組かのお客様もみえている

じっくり聴いてくださった

素敵な時間だった

114 111 116 101 104 106

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2009.07.25

【音楽雑感】 三貴ライブ 音楽道場

三貴ライブも始めてから5年になる

きっかけは「朝市コンサート」で越谷中小企業同友会の当時の会長・Hさんに声をかけられた

同友会の総会が終わった後にライブやってくれないかな

同友会での出前ライブを終えて、打ち上げということで「お好み焼きの三貴」で飲んだ

三貴のオーナーFさんも同友会メンバーだった

もしよければ、うちでライブをやってくれませんか
お好み焼きを食べに来たお客さんに対するサプライズとしてね
ライブをやってると面白いって思うんじゃないかな

とんとん拍子に話はすすみ、翌月から「三貴ライブ」が始まった

三貴のスタッフも僕も手探りだった

決めたことは、

通常営業中に定期的にライブをやる(毎月第3金曜日午後9時~)

お好み焼きを食べに来るお客様にとってサプライズになるようなものにする

サプライズであるために積極的な宣伝はしない

この3点だけだった

あとはすべて僕にまかされた

自由にやってよいということは難しいものだ

毎回お客様の顔ぶれが違う

ライブを喜んでくれるお客様もいる一方、じゃまと感じるお客様もいる

当然アルコールも入っている

ライブハウスと違って音楽を聴くのが目的ではない

「街角ライブ」や「朝市コンサート」とちがって、お好み焼きの空間にお客様は滞留している

そういう状況に合わせて毎回いろいろ試してみた

当然のことながら、ライブハウスのようなノリは厳禁だった

「街角ライブ」のように1曲入魂を前面に出すとみごとに浮いてしまった

BGMやカクテルピアニストのようにお客様のジャマにならないように個性を消すことも試した

でもこれは、個性を前面に出す僕のスタイルにはまるで合わなかった

模索は1年以上続いた

でも、結論は出せなかった

三貴ライブのスタイルがどうあるべきか分からぬまま、毎月試行錯誤を重ねた

試行錯誤も回数を重ねると発想が変わってくる

いいんじゃないか?
ありのままで
毎回お客様の状態に合わせてスタイルを変えれば

楽になった

1年以上にわたる試行錯誤のおかげで、お客様の表情や状態がわかるようになっていた

ノリがいいのか悪いのか

音楽を受け入れてくれるのか、拒絶されるのか

引き込むことができるのか、できないのか

その場に居合わせたお客様の表情を読みながらのライブが続いている

時には積極的なライブ形式にしたり

時に絡み合った糸を少しずつほぐすように

時にはBGMに徹したり

「三貴ライブ」は僕にとってかけがえのない音楽道場だ

毎回違ったお客様の中で演奏することは戦場以外のなにものでもない

アウェイをホームに変えたい

そんな試みが毎回毎回続いている

三貴ライブの記事

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2009.07.24

【音楽雑感】市場の風物詩をめざして 朝市コンサート

朝市コンサートを始めて5年が過ぎた

毎月第2、第4土曜日の午前中
越谷市場の市場開放dayにやってくる一般客に対するサプライズとして歌っている

ことの発端は新越谷駅頭でやっていた「街角ライブ」だった
僕の演奏を聴いてくれた市場の組合長A氏に声をかけられた

  市場で歌ってくんないかい?
  旧体然とした市場の雰囲気を変えたいんだ
  そうしなきゃ、越谷市場自体が時代に取り残されていく

僕と同年のA氏と意気投合し「朝市コンサート」はスターとした

初期の頃は、ウチノメされる毎日だった

駅頭での「街角ライブ」では一定の成果を収めていた
毎回、必ずお客さんは足を止めてくれていた
オーディエンスがとぎれることはほとんどなかった

ところが市場は勝手が全く違った
足を止めるどころか見向きもしてくれない日々が続いた
それまでの自信はすっかり吹っ飛んでいた

市場に足を運ぶ人たちには買い物という目的があった
買い物を済ませ足早に家路を急ぐ人たちに歌いかけても…
それはまるで馬の耳に念仏のようだった

買い物客の多くは年輩者が多く、フォークより歌謡曲や演歌好みという傾向が強いということもあったと思う

ウチノメされながらも様々に試行錯誤をくりかえした
昭和歌謡を多く組み込んだり、それまで決して歌わなかった演歌も歌った

葛藤は強かった

客に受け入れられる歌も歌わなきゃならない
そうしなければ足を止めてすらもらえない

でも、たとえ演歌を歌ってもその歌に自分自身も共感を持てるものでなきゃならない
そうしなければ自分のスタンスに反する

そんな調子だからなかなか市場用の歌数は増えない

ある日、事情があって朝市コンサートを中止した

翌々週の朝市コンサートで歌っていると、何人もの人に声をかけられた

  前の時はどうしたの?
  あんた、歌ってなかったから
  なんとなく淋しかったよ

目からウロコが落ちる思いだった

  聴いてもらってたんだ
  足を止めこそしなくても
  それとなく聴いていてくれたんだ
  

この日を境に「朝市コンサート」に対する認識と、スタンスが変わった

たとえ目に見える反応がなかったとしても、お客さんの耳に歌は届いている
ここでいつも歌っていることが認知されている

そんな気持ちで歌うと、それまで見えなかったお客さんの反応が見え始める

歌にも自信があふれ出してくる

そうなるとますます周囲の反応は好転していく

  「朝市コンサート」を越谷市場の風物詩にしよう

そう心に決めたのは3年前だった
2年もの間、紆余曲折をくりかえしていたことになる
というよりもこの2年間は畑を耕し、種をまき、芽が出るのを待っていた時期だったのかもしれない

今僕は、
越谷市場の風物詩であるためには、手を抜いてはいけないと思って演奏している

同時に
自分のレパートリーを固める場でもあり、新しい挑戦を問う場にもなっている

市場という開放的な雰囲気のおかげで
最近はある程度の自由度で歌えるようになったためだ

ここで新曲などを固めて別のライブなどに備えている
新曲を初めて世に問う場ということだ

「街角ライブ」の中で産まれた「朝市コンサート」

ずっと続けていた新越谷駅頭の「街角ライブ」は、規制のため今はやっていない

流れゆく不特定多数の人に歌を問うという意味で、
もっとも「街角ライブ」の空気を残したライブ
それが「朝市コンサート」かもしれない

朝市コンサートの記事

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【音楽雑感】 僕がやっているライブ・コンサート

毎月いくつかのライブやコンサートを続けている

多くの場合、ライブやコンサートとおよそ結びつかないような場所、条件で演奏している

越谷市場でやる「朝市コンサート」

お好み焼屋さんの通常営業中にやる「三貴ライブ」

地元美容院でやる「すみれコンサート」

ライブ・カフェ「デスペラード・ステージ」でやる「デスペライブ」

公園や街頭でやる「ゲリラ・ライブ」

山の中での「清津峡ライブ」「Live in 清津峡」「森の音楽祭」など

これに時々オファーを受ける各種「出前ライブ」が加わる

年間にすると、60~70回ものライブやコンサートをやってる勘定になる

(小さな街角ライブを数えると100は超えていると思う)

「堅気」の仕事=サラリーマン稼業を続けながらの音楽活動としてはなかなかのものだとは思う

反面、「二兎追うものは一兎も得ず」のたとえが、たえず心をよぎっている

自分の中では「堅気」の仕事も音楽活動も全力投球をめざしている

でも人間の時間は限られているし、体力、気力にも限界がある

時間や体力面ではずっと続けてきたことだから、今のところ充分にやりくりはできている

問題は気力だ

いつでも、どこでも同じようなライブをやっていたんじゃ、必ずマンネリに陥る

マンネリに流れると気力も萎えてくるものだ

僕はそれぞれのライブに異なった位置づけをするようにしている

スタンスを変えると、同じような演奏内容でも意味が変わってくる

意味が変わると少なくとも演奏する側にはたえず新しい刺激がうまれ、気力を高めることにつながる

これから、何回かに分けてそれぞれのライブの位置づけを雑感風に書いていきたい

それは自分を整理することにもつながり、今後のライブの質向上につながると思う

以上、予告編でした

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2009.07.22

「風のコンサート」に向けて 始動開始!

オカリナ・アンサンブル かざぐるまの「風のコンサート」が8月16日(日)にあります

「かざぐるま」に僕は10年間在籍していました
5年前、自分の目指す音楽に純化したくて脱退しました

年に一度の「風のコンサート」だけは出演して数曲歌うことになっています



かざぐるまで約10年コンビを組んできた吉田まさみ君と久しぶりの練習をしました

練習場所は埼玉県民福祉村の池のほとり 052

今回僕たちの課題曲は「夏の終わりのハーモニー」

5年前の二人のレパートリーです
当然一緒に歌うのは5年ぶり

5年のブランクは思っていたより大きかった!
この5年の間にまさみ君は声楽的な歌い方を進化させていました
僕もまた歌い方がかなりの変化しています


同じキー、同じアレンジで歌ってみました

どこか納得がいかない
二人して首をかしげました

今の歌唱法と5年前の歌唱法の間で揺れ動いていたのでした

話し合った結果、5年前の「夏の終わりのハーモニー」を忘れようということにしました

5年の時を経てそれぞれの足取りを反映させた、今の「夏の終わりのハーモニー」をめざすことにしました


ここから僕たちの独特の練習が始まります

納得のいく発声ができるまで、何度でも歌うのです
どうしても納得のいかない部分を徐々に絞り込んでいきます

1曲まるごとから16小節、8小節、4小節、と絞り込み最終的には1小節までいくことも

極端にいえば1音の発声まで絞り込み、何度でもくりかえし歌います
ある程度方向性が見えたところで、逆の道をたどり今度は膨らませていきます

最後は全曲通して何度も歌い練習終了

たった1曲の歌ために2時間もかけて練習するスタイル

こういう練習を何度かくりかえし精度を少しずつ上げていきます


実に効率が悪い練習方法です

でも僕は結構気にいってます
まるでカタツムリのような歩みです
時間をかけてゆっくりゆっくり積み重ねていく感覚
結構ハマリます

限られた時間の中でややもすると練習曲数をかせぎがちに
でも時にはこんな練習も悪くはないと思います

まだまだ、それぞれの歌い方をどう反映させるか模索中
ハーモニーになるにはほど遠い状態です

それでも
とにもかくにも

「風のコンサート」に向けて始動開始!

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「まっすぐなライブ」

昨日今日と二つのライブを見に行きました

昨日は東横線白楽の六角橋商店街で行われたミツダイの「路上ライブ」

今日は地元蒲生のライブハウス「オリオン」で行われた宍戸一賀さんのワンマンライブ

若いミツダイに対し、ベテラン宍戸さん
双方ともオリジナルソングのみのライブでした

ミツダイはこのところライブバーなど「ハコ」を中心に演奏してきましたが、今回は原点の路上に戻ったライブ

一方宍戸さんは今年60回以上の路上ライブをこなしてきた侍

共通点と相違点の入り混じった興味深いライブ観戦でした




ミツダイの「ハコ」での演奏が安定しているのは定評あります
「路上」を原点としつつも、育ったのは「ハコ」
PAが完備し、お客様(ファン)に守られた
いわばホームの環境で自分たちの演奏を進化させてきました

「路上」という身体ひとつで勝負するしかない場で
ミツダイがどういうパフォーマンスを発揮するのか
大いに興味がありました
025 10人ほどの応援団に見守られながら演奏するミツダイ
演奏はいつものパフォーマンスを維持していたと思います
マイクに頼らずともハーモニーをしっかり聞かせてくれたのは立派だったと思います

残念だったのはそれぞれのギターの鳴りに違いがあり、ちょっと離れたところで聴くと音量差が出てしまったことかな

でも、それはたいした問題ではない

決して演奏しやすい環境ではないにもかかわらず、
臆することなくまっすぐ歌い切ったミツダイは小気味よかったです



ぼくは「路上」だろうが「ハコ」だろうが、まっすぐに歌いきることはとても大切だと思っています

 自分に向かってまっすぐであれるか
 オーディエンスに対してまっすぐであれるか





「まっすぐ」という点で宍戸一賀さんのライブはすごかった 044

   まっすぐ直球一本やり!

この人の演奏はうっとおしいくらいに熱くまっすぐ

60回を超す「路上ライブ」はダテじゃない
心底そう思いました

目の前を通り過ぎる人々の足を止めることの難しさ
これは並大抵のことじゃありません
「1曲入魂」の積み重ね、それ以外ありえません


これまで数多くの路上ライブをみてきました

  これは!

と、思える路上ライブは残念ながら数えるほどしかありませんでした
演奏技術以前の、姿勢の部分が未成熟なストリートミュージシャンがなんと多いことか


宍戸さんはその「まっすぐさ」の点ですばらしい路上ライブをされる方です


「ハコ」でのワンマン演奏にそれがどのように反映されるのか
興味深々でした


予想通りのアツい展開

「1曲入魂」の連鎖は路上ライブをそのまま「ハコ」に持ち込んだライブでした

ライブ構成もへったくれもありません
1曲1曲にまっすぐ立ち向かい、まっすぐ演奏する

あまりにもまっすぐで、こちらがたじたじし、苦しくなるほど
あまりにもアツく、触れると火傷しそう

正直うっとおしい!

でも!
宍戸さんのすごさは、
たたみかけるような「1曲入魂」のじゅうたん爆撃を受けるうちにそれを快感と感じさせるところだと思います

ひとつひとつの歌の個性は消えて、そこに宍戸一賀という人の輪郭が見えてくる
最後には「宍戸一賀」の世界にぐいと引きずり込まれている





二つの「まっすぐなライブ」を観させてもらいました


「けがれ」をまだ知らず、陽のあたる道をひたすらまっすぐ歩き続ける若いミツダイ
陽のあたる道をいけるところまで行ってほしいと願わずにはいられません


多くの挫折と「けがれ」にもまれ、必死になって歩いてきた宍戸一賀
多くの紆余曲折があったと思うけど、年月がその紆余曲折をも呑みこみまっすぐなものにしようとしている



個性がまったく違う二つのライブでした
でも、二つのライブを通じて感じたもの
それは「まっすぐ」という言葉でした



自分も…
まっすぐなライブを心がけたい

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な、なんじゃぁ このノリは! 三貴ライブ

先月はみごと撃沈された三貴ライブでした


  今月は!


意気込み充分、緊張感十二分で会場の「お好み焼きの三貴」の扉を開けると…


  ワァー!!!!!
  ギャハハハ!!!!!


ヨッパライの圧倒的パワーが充満していました


  こ、これは…
  今月もやばいかも…


あえてリラックスを心がけながら淡々と準備
そうする間にもアルコールの回ったお客様のボルテージはグングン上昇

店内はほぼ満席
年齢層はばらばら
共通点はみなデキあがっていること?

選曲もへったくれもない状態



オープニングの1曲は「なんとなくなんとなく」(カントリーバージョン)

探りを入れるつもりの1曲でした
ところが、奥の席に陣取りはしゃいでいた女性グループにスイッチが
入り…
いきなりの手拍子に!


こちらが面食らってしまうほどの歓迎ぶりでした



  1部はグループサウンズを中心に昭和歌謡で走ろう



そう決め、矢つぎばやにノリのよいGSサウンドを7~8曲重ねました

奥の席の若いオバサマたちのボルテージははね上がる一方
つられるように他の席のお客様もライブに参加してくれ…


ここで小学生のお子さんを連れた家族連れにターゲットを変え

  「おじいさんの古時計」
  「カントリーロード」
    (ともにブルーグラスバージョン)


さらにおじさんグループからリクエスト

な、なんと「マイム・マイム」
そうです、あのフォークダンスの名曲「マイム・マイム」です

長年ライブをやってきてフォークダンスからのリクエストは初めての経験でした

カーターファミリーピッキングでインスト演奏
さびの部分は店内、大合唱になっちゃいました


  マイム・マイム・マイム・マイム
  前歯 出っ歯そ・・・・・・・(?)


モノはついでなんで、そのまま「オクラホマ・ミクサー」もインストで
この曲は20年ほどまえバンジョーで練習した経験があり、メロディ、構成とも頭の中に入っていました
ブルーグラス風のピッキングで飛ばしました


最後はチューリップの「青春の影」~「心の旅」のメドレー
さらに「我が心のジョージア」で1部を終了




1部ですっかりライブの土壌が出来上がっていたので、2部は自由な選曲にすることができました

昭和歌謡からスタート

  私の青空
  りんごの木の下で
  月光値千金
  ウェルカム上海


どちらかというとオジサマ族にターゲットを絞って進めました
オジサマグループがお帰りになるころあいを見はからって


  島人ぬ宝


オジサマ族のお一人Hさんが奄美出身でビギンがお好きと聞いていたので…

この1曲にオジサマ族の火がついてしまった!


  いぃ やぁ さぁさぁ


のかけ声とともに、なんと踊りだしてしまい!!

店内「島人ぬ宝」の大合唱!!!


オジサマ族に気持ちよくお帰りねがった後は…
例のGS大好きグループにふたたびターゲットを戻しました

リクエストをいただき、それに応えながら同系列の歌もやる
そんなやり取りをくりかえして2部は終了



お客様がほとんどお帰りになった後はアフターライブ
1組だけ残った若いご夫婦のアンコールでかぐや姫を中心にオフマイクで歌いました

  
  神田川
  22歳の別れ
  赤ちょうちん
  なごり雪



10年ほどコンビを組んでやってきたまさみちゃんと久しぶりの共演


  夏の終わりのハーモニー
  千の風にのって


最後はカントリーのラブバラードのメドレーで〆ました

  Crazy
  I'll Hold You In My Heart



皆さん大喜びで帰っていただいたようで、深い満足感の残るライブになりました


にしても…
先月のあの惨憺たる「三貴ライブ」はなんだったんだ!
その場に(偶然)居合わせたお客様の反応ひとつでライブがこうも変わるとは!

ライブの怖さ、難しさをあらためて実感しました
同時に反応の薄いお客様を引き込めなかった力のたりなさ

先月と今月の対照的だった「三貴ライブ」
ワンセットで考えると、いろんなものが見えてきて・・・

またしても勉強になりました



一緒にライブを作ってくださったお客様方に感謝いたします

わざわざ来てくださった友人たちに感謝いたします

  自称「Martin古池評論家」 M君
  元仕事の同僚 かなちゃん
  品川からバイクを飛ばしてきてくれたvolte君
  10年来の相棒吉田政美君

  みんな、ありがとう

そして、いつもいい場を提供してくださる三貴のスタッフの皆さん
来月もよろしくお願いいたします






⇒撃沈!三貴ライブ(先月の記録)

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肩関節周囲症・・・?

このところ左肩の痛みが治らず困ってました

寝違えたかなぁと思ってたんですがね、
1ヶ月たっても治らず…

先週、とうとう腕を上げると痛みが走り
ギターを弾くのもつらくなったんです

医者嫌いの僕ですが、背に腹は変えられず…
整形外科に飛び込みました

肩のレントゲンを撮り、さんざんいじり回された結果
医者の診断は


  肩関節周囲症


なんのことはない


  五十肩!


肩こりなどとは無縁だっただけに、軽くショックを受けています

なにより語感がよろしくない


   おめぇは、もう年だ!


そう宣告されたようでね

考えてみりゃ四捨五入すると60歳

ムムム…



先週の土曜日はライブが二つ重なってました
まずはそれを乗り切らなきゃならず…

先週は飲み薬と湿布漬けに
(注射だけは勘弁してもらいました)


肩をかばいつつもなんとか「朝市コンサート」を進めることはできました

が!

悪いことは重なるもんだ!

肩をかばったぶん不自然な格好で歌ってたんでしょうな

腹に息をぶつけ、腰を入れ、声を張った瞬間でした

  ピリッ!

腰に電気が走り、しばし歩行困難に

なんとか「朝市コンサート」をおわらせ、速攻プールに飛び込みました





五十肩
単なる肩だけの問題じゃないってことを思い知りました

肩の痛みは
全身の筋力が衰えてきた一症状にすぎんのであります

肩が痛むということは
身体のほかの場所にもいつ痛みがでてもおかしくない

ということなのであります



なぜ?
あえて「五十」肩とよぶのか?


腰をぎっくりやって初めてその意味を知った次第です



幸いなことに夜のライブも無事やることができました
今更ながらにホッとしちょります

(湿布とさらしでぐるぐる巻きだったのは内緒でした)


こんなことを書く気になれたのも少しよくなってきたせいかな?

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2009.07.14

デスペラード・ライブ

大ハプニングが起きました

対バンで出演するすめあごる。さんが仕事のトラブルで出演できなくなったのです
それが確定したのは本番開始5時間前

選曲を急遽見直して、一人旅の準備をしました

同時に今晩オーディエンスで来てくれることになっていたミツダイに連絡し何曲かやってもらうことに

その直後、すめちゃんのバックアップで出演予定だったセラルからサポートの申し出

ライブ全体の構成をさらに見直して本番に臨みました


当初の予定は1部をすめちゃんのステージに、2部が僕のステージでした
これを急遽変更

  1部の頭にセラル、それを受けてMartin古池
  2部の頭をミツダイ、最後にふたたびMartin古池



あわただしい準備の中で、とにもかくにもライブをスタートさせました


【1部】

セラル+パーカッションKさんによるステージ

セラルにとってこれが初のライブ出演だったそうです
オフ会など仲間内での演奏では何度か聴いていましたし、スペックの高いお二人
初ステージの緊張感の中にも、独特の「セラル・ワールド」を展開してくれました

セラルメンバーのあるあすさん、せいらさん、そしてKさん
ありがとうございました

セラルの後を受けてMartin登場
まったく性格の違うスタイルの後を引き継ぐのは難しいものです
特に入りの歌は難しい
ステージの連続性を重視するのか、独自性を重視するのか

独自性を選択しました
ただ、違和感なく別世界に持っていかなければならない
最初の1曲が勝負

函館に古くから伝わる「七夕の歌」~「青葉城恋歌」を選択
時間もおしていたので、フルで歌わなかったのが場面の変換にはむしろ適当だったかもしれません

1曲目がうまくいったので、その後はじっくり構えることができました

1部のテーマは夏の歌、旅の歌

  1.七夕の歌~青葉城恋歌
  2.ほおずき
  3.道連れは南風
  4.旅(ワンカップ大関の歌)
  5.蚊の歌~ハエ・ハエ・ハエ
  6.人生の空から
  7.愛する君に




【2部】

ミツダイはあいかわらずさわやかなハーモニーを披露してくれました
わずか4曲でミツダイの魅力を十二分に振りまいてくれました


さわやか路線の後もなかなか難しいもんです
何しろこちらはちっともさわやかじゃないもんで

そこで少々メッセージ色のある歌と、ラブバラード、出演できなかったすめちゃんへのエールという構成にしました


  1. 歩き続けるとき
  2. My Truth
  3.思い出のグリーングラス
  4.ダニー・ボーイ
  5.I'll Hold You In My Heart
  6.霧に走る
  7.Me & Boby Magee
  8.Silver Wing
  9.Lonly Together
  10. テネシーワルツ



お客様の暖かいまなざしの中で気持ちよく演奏させていただきました

仕事を通じて親しくしてくだっさている同業者の方々
音楽を通じて友達になった方々
そしてデスペラードのお客様方

たくさんのお客様で店内はほぼ満席状態でした

僕にとってはまさにホームの状態でのびのびとやらせていただきました

何しろここ数年、街角や市場、お好み焼き屋さん、美容室などが主な演奏場所
音楽ライブなどあるはずもない場所でのライブは、いわばアウェイ状態
毎回毎回てごわいライブになります

聴いてくださるオーラ全開のデスペラード・ライブは本当に心地が良い!

特に今回は15年前ライブハウス「ぶどうの木」で演奏していた頃、ひんぱんに足を運んでくだっさったお客様も見えました
ちょっとした同窓会気分も味わうことができました


デスペラードでのライブは2カ月おきに続ける予定です
次回は9月にミツダイとやる予定


普段はアウェイライブで鍛えて、その成果(?)をデスペラードライブに反映できるようなスタイルでライブを音楽活動を展開しようかなと思っています


足を運んでくださった皆様に心から感謝いたします

出演かなわなかったすめちゃん、落ち着いたらいずれまたやりましょう




<キヨさんが日記を書いてくれました>



<ザッキー君が日記を書いてくれました>

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I'll Hold You In My Heart

   I'LL HOLD YOU IN MY HEART


愛する人 会えるその日まで 心で抱きしめる
毎日毎夜 あなたを思い 夢で抱きしめる
星空見つめ あなたは遠く 離れていても 会いたい
愛する人 会えるその日まで 夢で抱きしめる

I'll hold you in my heart
Till I can hold you in my arms
Like you've never been held before

I'll think of you each day
And then I'll dream the night away
Till you are in my arms once more

The stars up in the sky
Know the reason why
I'll feel so blue when I'm away from you

I'll hold you in my heart
Till I can hold you in my arms
So darlin' please wait for me





トミ藤山さんのアルバム「LONLY TOGETHER」に収録されています
トミさんが書かれたラブソング



前から好きで歌いたかったんですが、難しくてなかなかね

ようやっと歌っても許してもらえるかな?
…くらいのところまで仕上がってきました

本番のステージで歌わないことには自分のものになっていかないんで…



昨日は七夕さんでした
大公園・埼玉県民福祉村で星空を見上げてたんです
雲の切れ間から星が瞬いていて…


  ライブで歌おう!


と、決めたのであります


そういえばENTA巣の書いた「僕の星まで」も、星空を見ていて歌う気になったっけな…

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2009.07.06

ミツダイの魅力 ハーモニー

011

ミツダイのライブに行った
大森の「風にふかれて」という店だ

彼らの演奏は頻繁に聴いているが、ちゃんとしたライブを聞くのは半年ぶり

ステージの組み方や、進め方なども含めたミツダイワールドを楽しみにしていた

ミツダイの最大の魅力はハーモニーにつきる

楽曲の良さもさることながら、あのハーモニーには麻薬的な魅力がある

ザッキー、あおだい両君の歌がそれぞれにしっかりしているからこそだろう

けっして難しく、複雑なコーラスをしているわけではない
シンプルなハーモニーなんだが、それが心地よい

シンプルなことをちゃんと聴かせることは難しいものだ

ミツダイのハーモニーはちゃんとしている

それが一番よくわかるのはユニゾンだ013
同じメロディを二人で歌うシーンはそれほど多くはない
だからこそきわだつ
ユニゾンはごまかしの効かないハーモニーだ

二人の出す声はよく似ているようで実は異質

声質も発声のしかたも違っている
異質なものどうしが同じ旋律を歌うと同質なものに昇華していく

これこそがミツダイのハーモニーの最大の魅力だと思う

ユニゾンの同質性のまま、たとえば三度のハーモニーを歌う

聴く側からすると質の違った声がひとつの音の塊となって聞える

ミツダイのハーモニーという音の塊だ

それぞれがしっかり歌いきって自己主張している
でもその音が混ざり合うと化学変化でも起きたように同質なものに変わっていく

これが麻薬的な魅力の秘密だろうと思う

正直に告白しよう
ミツダイの演奏にジェラシーを感じる
そう感じさせるほどの武器だ

自分はソロの歌うたいだから、単純に比較はできない
でも自分の歌に麻薬的な魅力があるかと自問自答してしまった

ちなみに八月に「風のコンサート」に出演する

十年在籍した「オカリナアンサンブル・かざぐるま」の年に一度のコンサートだ
この時だけ僕も出演する

「風のコンサート」では十年近くコンビを組んだ吉田政美と一緒に歌う

ミツダイのような透明感あふれるハーモニーとは違ったものを披露したい

麻薬的とは言わないが、せめて媚薬的(?)なヤツに仕上がればいいな

ミツダイのライブ
大いに刺激になった

火が点いた〓

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2009.07.03

【お知らせ】 Live at デスペラード・ステージ

埼玉県は朝霞市にあるライブ・カフェ 「デスペラード・ステージ」でライブをやります

普段はお好み焼き屋さんの営業中でのライブや、朝市での路上コンサートをメインに演奏しています

‘普通の’自主企画のライブをやるのは2ヶ月ぶりです

今回は音楽友達 森永君との対バンライブ

何が飛び出すことやら、乞うご期待!皆さんのお越しをお待ちしています

【Live at デスペラード・ステージ】

7月11日(土) 19:00~21:30ころ

朝霞デスペラード・ステージ
  
東武東上線 朝霞駅 東口徒歩6分

出演 ①森永
    ②Martin古池

ミュージックチャージ ⇒無料
  
(皆様の飲食だけがたのみの綱です)

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2009.07.02

2009年7月 ライブ・コンサート予定

7月11日(土)    朝市コンサート
             朝 8:30~11:00
             越谷市場 2号棟入り口 景品引換所そば

7月11日(土)    Live at デスペラードステージ
             
19:00~21:30
             朝霞デスペラードステージ
               森永
               Martin古池
                 ★チャージ無料 あなたの飲食代だけが頼みの綱です

7月17日(金)   三貴ライブ
            夜 9:00~11:30
            南越谷 ダイエーそば 
            お好み焼き「三貴」
              埼玉県 越谷市 南越谷1-13-7
                    048-988-3500

             ★チャージ無料(飲食代のみ)

7月25日(土)    朝市コンサート
            朝 8:30~11:00
            越谷市場 2号棟入り口 景品引換所そば

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2009.07.01

小樽運河 出会いと音楽

小樽の街を訪ねた

この街に来るのは18年ぶりだろうか
父が末期ガンと闘っているころ訪ねたことがある
父と旅した最期の地が小樽だった

当時はまだ漁師町の面影を色濃く残していた
故郷、函館と同じニオイのする街だった



久しぶりに降りる小樽の街はすっかり観光の街と化していた
イメージがすっかり変わってしまっている
札幌に近いということが、大きなアドバンテージなんだろう
そして都はるみさんのヒット曲「小樽運河」のおかげも大いにありそうだ


父との最後の旅を思い出しながら、歩き回わったが…
残念ながら面影を見つけだすことはできなかった



小樽運河を歩いていると、遠くからかすかに音楽が聞こえる
吸い寄せられるように近づく

大きなオートハープのような楽器を金属製のバチでたたいて音を奏でる一人のミュージシャンがいた

美しい音色にしばし聴き入っていた


  なんという楽器ですか?


話しかける


  ハンマーダルシマーっていうんですよ



  へー、オートハープに似てますね (ボク)



  これは弦がダブルなんですよ
  


そんな会話を交わしながら、一緒に演奏させてもらうことになる
聞くとアイルランドの民謡がお好きのようだ
バンジョーもお弾きになるようでブルーグラスもやられるとか


彼が奏でるダニーボーイやケンタッキーワルツに合わせてギターを弾きながらうっすらと歌う

ハンマーダルシマーとブルーリッジギターの音が絡み合う

気持ちのいい時間だった

わずか数曲の「セッション」だったが、心が洗われるような時間だった

足を止めて聴いてくださったお客様にお願いして、動画を
撮影してもらった

後で聴いた話だが、この方は小松崎健さんとおっしゃる有名なミュージシャンだそうだ


旅先でふとした出会いから一緒に音楽を奏でる
うれしいものだ


その後場所を変えて1時間ほど「街角ライブ」をやる
観光地ということもあり人の反応はよかった
気持ちよく歌わせてもらう


天気はピーカン
乾いた空気が心地よい
気分はサイコー

街角のちっぽけなジンギスカン屋を見つけ
飲んだビールがおいしかった

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ふたたび 札幌へ

先月に引き続き、ふたたび札幌の土を踏んだ

高校時代の恩師が3月に現役の教員を引退し、ライフワークの研究生活に入っている


母校・室蘭東高校のクラスメートが集まり「先生に引導を渡す会」を開催したのだ


今年72歳の恩師
僕たちは先生が30代前半のイキのいいときに教えを請うたことになる


72歳の今にいたるまで現場の教師にこだわり続けた人だ
道内各地の校長を歴任し、行政でも指導部長にまで登りつめながら
最後は現場復帰を求めてクラスを持った特異の人だ




「引導を渡すクラス会」には17人もの同級生たちが集まった
みんないいおっさん、おばさんになっている
中には35年ぶりに顔を出した友もいる


ひとりひとりが「近況報告」をおこなった
しかし、近況報告で終わらなかった
ひとりひとりが先生との関わりを語りだしたのだ

それは、
今話しておかなければ、
この先話すチャンスはもうないという思いだったかもしれない



僕たちが高校生だったころ
それはちょうど時代が動いたときだった

入学の年は70年安保をめぐって学生運動の波が母校にまで押し寄せていた
先輩の中には新左翼セクトの一員として活動している人たちもいた
(1年の時の卒業式は彼らによって「粉砕」された)

一方僕たちの世代は左翼活動に対し距離を置く風潮が強かった

上級生との間の摩擦が絶えなかった

そんな状況の中でそれぞれに様々な問題を抱えながら青春時代をすごしていた

ひとりひとりの悩みを先生は真摯に対応しアドバイスしていた




三十有余年をへて「17の事実」が解き明かされたのだ

初めて知る話が「近況報告」の中で語られていく


そしてあらためて
先生の存在の大きさが浮き彫りにされていった


僕たちは先生との関わりを語ることによって、今の自分を確認しているようだった

先生はにこにこしながらその話に補足をくわえていった


先生に引導を渡すどころか、
ふたたび教えられている気分になった


「あの頃」と変わることなく・・・

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青春の匂いがしみこむ街 巣鴨

「おつきみどろぼう」の印刷立ち会いを終え、NさんとKさんをお送りした後


  お腹、好きましたね


と、Yちゃん


  飯、食ってくかぁ


すでに都内まで移動していた
ナビで車を停められるファミレスを探すが見つからない
ようやっと適当な店を表示するナビ

巣鴨だ


車内では青春時代の話しに花が咲いていた

実は世界文化社のお二人も僕と同年生まれの同期の桜
Yちゃんの母上も同期の桜
そしてYちゃんは僕の次男と同じ年
ということで、この4人がそろうといつもそんな話になる




車は巣鴨まで来ていた


  今の話の舞台が、この巣鴨なんだぜ
  この街で飲み、この街で恋をして、
  この街で恋に破れた
  オレの青春の思い出が、
  べったりシミツいた街だ


ナビに導かれるままファミレスに到着して…
絶句した

ナビは先ほど来話しに登場してきた店を指してきたのだ
もちろん古びた喫茶店は今風のファミレスに変わっている
しかし紛れもなくあの場所だ


  ここだよ
  当時は木の床のうすぐらい喫茶店だった
  ここで文学論や政治論、人生論を語り合ったんだ
  ここで、恋をして…この店でふられた
  そこの西友で彼女はバイトしててな
  オレはその裏にあった磯忠でバイトしてたんだ
  (思い出突入モード全開)
  あれ、磯忠はもうなくなってやがる…




  へぇ、そうなんですかぁ~
  (無関心モード全開)
  古池さん、お腹好きましたぁ!
  昔話に付き合ったげますから早く食べましょ!



巣鴨は職場からそんなに離れているわけではない
しかし長いこと足を踏み入れていなかった

ご多分にもれず、30年前とは大きく変わってしまった
駅前はこじゃれた店もあるし、車の通行量も多くなった

でも、一歩中にはいると街並みは大きく変わってはいない
なんとなく当時の面影が残っているのは、近くにジジババの原宿=とげぬき地蔵があるせいなのかな…???




珈琲一杯で何時間もねばった青春の思い出の場所で

別れ話を切り出す彼女を信じられない思いで見つめていた
その同じ場所で

35年の時を経て娘のような会社の女子社員を前にして座っている自分


35年の時の流れに
一瞬だがめまいを覚えた

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夢多き 印刷立会い

朝霞のK印刷で印刷立会いをしてきた

メンバーは世界文化社の担当者Nさん、Kさん
当社の若き営業担当 Yちゃん
そして技術屋Martin(?)

一昨年「おせちのおしょうがつ」という絵本を担当したメンバーがふたたび集結した

「おせちのおしょうがつ」はその一節に僕がメロディをつけて、世界文化社主催で2年連続のライブをしたという特異の絵本だった

今回は「おつきみどろぼう」という絵本
どちらも、ねぎしれいこ先生の作品

「おせちのおしょうがつ」の時は勢いと洒落で歌ができた
「おつきみどろぼう」は最初から歌を作ってプレゼントしたいと思っている
「おつきみどろぼう」は日本各地に残る風習
おつきみの晩に限って月見だんごやお供えを盗んでもよいというものだ
「子供たちは月からの使者」という考えから来たものだそうだ

今ではかなり廃れて、地方によっては一部に残っていてもだんごではなくお菓子などに変わっているそうだ

消え行く日本の風習を絵本にしても子供たちやその親たちに伝えていこうという意図もある

(「おせちのおしょうがつ」も同じ考えで子供たちにおせち料理を伝えている)


印刷は納得のいくものを刷ることができた
この後製本を経て書店販売となるが、季節もの夏には発売となる

それまでにねぎしれいこ先生の歌詞に曲をつけてレコーディングしなければならない

ちょっとプレッシャーだな…
でもワクワクしている

でもそれ以上に出版社と印刷会社、そして「歌う印刷マン」がタッグを組み、手作りの作品に仕上げていく過程に大きな夢を感じる

印刷というマスプロダクトを基本に手作り要素を加えていく作業
過去ほとんど例のない取り組みに夢を感じる

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トミ藤山さん 次郎吉ライブ

気合のガッツリ入ったいいライブでした

ガラパゴス党との演奏は時間を重ねてきただけに
安定感たっぷりでした

ガラパゴス党のバッキングに安心して身をゆだねながら歌っているように感じました

そしてゲスト出演の平松悟さんのブルースハープが強力なアクセントになっていて…
カッコよかったなぁ

このところトミさんお気に入りのヨーデルと他の楽器とのかけあい
今回は特に見事にはまっていました


今回、1部の最後に歌った「ジョージア」と、2部の最後に歌った「テネシーワルツ」

やけにしみました

初めてトミさんのライブを観たときの衝撃を思い出していました
「テネシーワルツ」を聴いていて、大粒の涙を流していたんです
その時の情景が浮かんできてね…



今回初めてトミさんの演奏を聴く音楽仲間たちが何人か来ました
ともに歌うことをライフワークとするべくがんばっている友たちです

ライブの後ENTA巣に流れて感想を聞いたり、様々な音楽談義に花を咲かせました

それぞれに方向性や志向性の違う音楽をめざしている友たちですが
皆一様にトミさんのライブに大きな刺激を受けたようです

嬉々として語る彼らの顔がうれしかった夜でした

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眼の力

   眼は口ほどにものを言う

とよくいわれるが、最近このことを実感することがいくつかあった


ひとつはある印刷業者の社長と呑みに行ったときのお話

40代のこの社長は少ない従業員で2台の印刷機を昼夜フル稼働させている
当然ご自身もインキと油にまみれて真っ黒になりながら印刷機を回す
品質が厳しい仕事などは昼夜を問わず自ら陣頭指揮を執ってこなしていく

パワフル、ド根性を絵に描いたような人物だ

呑みに行っても事情は変わらず、押しの強さで攻めてくる
押しの強さも常時押されるとこちらも免疫ができて来る
軽くいなしていく
それがいい掛け合いになり、酒が旨くなる

事情が一変したのはカラオケを歌いだした瞬間だった

押しの強い社長がまるで借りてきた猫みたいに静かに歌う
視線は床に落とし気味

お世辞にもお上手とはいえない歌をうたう

井上陽水の「ありがとう」

びっくりしたのは淡々と歌っていた彼が、
最後の最後にかっと目を見開き一言


  仕事をくれて
  ありがとう!
  イェーイ!!!!


この眼に飲み込まれた

いつもの押しの強さが何倍にも増幅されて「イェーイ!!!!」に込められていると感じた




もうひとつの出来事

日曜日に参加したグループサウンズと昭和歌謡のライブに出演していたさとうGOさん
彼はライブの視覚効果を知ってらっしゃるようだ
眼の動きで聴衆の耳目を見事に集めている
もちろんたしかな技術があってのことだが、ここぞというキメができる人だ

さとうさんの場合はやはり目を見開いて、斜め上を見上げる
焦点は天井のはるか上を見やるという感じ
ちょうど都はるみさんがよく見せる表情に近い

これが効く
眼にぐっと吸い寄せられるような錯覚に陥る




そして、トミ藤山さんのステージ
トミさんは終始豊かな表情で聴衆を魅了してくれる
でも、時折くゎっと目を見開き歌舞伎のキメのような表情をされる
この瞬間ぞくっとするすごみを感じる



転じて僕自身どうなのかなと考える

残念ながら、僕の顔の作りは目を見開いてもふだんとあまり変わらない
糸のような眼
ちょっと笑おうもんなら眼がなくなってしまう

だから、歌舞伎役者のようなパフォーマンスはできない

そのかわり終始笑っている
(終始眼のない状態で歌っているというべきか?)

自分なりにキメの部分はわかっているつもりだが、眼力はあてにならない

かわりに歌に抑揚をつけるようにしている
また、身体の動かし方を工夫している
お手本にしているのは晩年の江戸屋猫八師匠の高座

猫八師匠の身体の動きはすばらしかった
実際はほんの少しの動きなんだろうが、まるで高座から飛び出してくるような錯覚を覚えた


眼力

残念ながら僕には備わっていないように思う
でも眼力の強い人のステージを観るのは好きだ
歌ごとのキメどころ、ステージ全体の山場を大いに学ばせてもらえる

明日は高円寺の次郎吉でトミ藤山さんとガラパゴス党のライブがある
眼力という視点でライブを楽しむのもいいなと思う

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おもしろかったぁ! GS & 昭和歌謡ライブ

こんな痛快なライブは本当に久しぶり


横浜元町のTAPに集まった7人の出演者
30代ひとり
40代(たぶん)ふたり
そして50代4人exclamation ×2

順次演奏を繰り広げる

ライブのトータルテーマは
33884058_1795654642s1
GSとあの頃の歌謡曲を歌う

オッサン、オバサンの情熱が炸裂

若い世代も個性的な解釈と(こじつけ?)独創的なステージを展開した


お客さんも各年代まんべんなく来てもらえた


我々が思春期の頃胸を熱くしたGSや歌謡曲

無条件で楽しく演奏できた


そしてアフターライブ

バンド形式でGSをセッション

ハーモニーから何から、身体に染み付いている音楽だ

33884058_477871412s1 一発で決まる


痛快だった
楽しかった

ライブを企画したいちろう16さんとchabouzさんに感謝

演奏者の皆さん、おつかれさま

シモさんやミツダイはじめ遊びに来てくれたお客さんに感謝

TAPのスタッフのみなさん
素敵な場と、ナイスな音響をありがとうございます


この企画、回を重ねたらかなり充実したものになりそうな予感がする

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撃沈! 三貴ライブ

何年ぶりかで大撃沈の三貴ライブ
まったく歯が立たなかった



ほぼ満席状態
年齢層は比較的若めのサラリーマングループが多い
それぞれのテーブルで大いに盛り上がっている
見るからにかなり出来上がっている

オープニングにちょっと威勢のいいヤツで切り込む

が!

騒然たる声の壁に跳ね返される
歌い終わってもほとんど拍手なし
演奏の音に対して背を向け、ますます声高になっていく

この段階で半分あきらめる

今日のお客様とはライブは成立しないと直感

それでも数曲はMCも含めて探りを入れる

が…

やはりダメ
まるでブラックボックスに向かって歌ってるようなもんだ
声がブラックボックスに吸い込まれ、何にも返ってこない


あきらめる


  今日はBGMに徹しよう


選曲もBGM用に急遽変更
淡々と歌い続けること1時間

店のスタッフが見かねて休憩の声をかけてくれる


  古池さん
  今日の客層はダメですね
  休憩してください


休憩前の1曲はこの日初めての英語曲

  我が心のジョージア

テンポを落とし、情感をたっぷりこめて歌う
間奏はカズー、1コーラスのアドリブ

この日初めてのちゃんとした拍手が返ってくる

拍手をもらったところで休憩に



その後お客様は次から次へと帰っていき、あれだけ「にぎわった」店も閑散
次の客も来ないので休憩のまま、今月の三貴ライブは終了



  こんな時もあるさ


そう思いながらも、客の反応を掘り起こすことができなかった自分がくやしい

力が足りなかった

ライブ開始早々に「見極め」てBGMに切り替えたことは、判断としてどうだったのか
もっと掘り起こす努力をするべきだったのか、、、
オープニングの1曲で見極めるべきだったのか、、、


通常営業中のお好み焼き屋さんでやるライブの難しさをあらためて感じた


三貴ライブの目的は
お好み焼きをつつきながら呑んでいるお客様に
気持ちのいい時間を過ごしていただくこと

それにはお客様の邪魔になってはいけない
かといって埋没してしまってもいけない

その辺のバランスをとった演奏を心がける必要がある
最終的にはお好み焼きとお酒と歌で気持ちよく帰っていただくことが大切

BGMに徹することでしか、今回はその目的をはたせなかったようにも思う



にしても…
演奏する側としては客にはねかえされたという敗北感が残るのも事実

大事なことは敗北感から何を学び、次に活かしていくかってことなんだろう


いい経験をつませてもらった

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