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2009.05.23

トミ藤山さん サニースポット・ライブ

うまいあんばいで仕事にケリがついた
つかまる前に職場を後にし、一路池袋へ

久しぶりにくぐるサニースポットの扉


サニースポットのハウスバンドに石川マキさんを加えたトミさんライブ

ギター3本とベースの編成
短いリハの間で、どんなアレンジにしたのか興味がわく

実は同じメンバーで臨んだ前回のサニスポライブ
ギター同士がぶつかってちょっと違和感があったのだ

丸ごとカントリーの石川さんと、どちらかというとブルージーな松本さん
それぞれの個性ゆえに互いの良さを打ち消しあっていたように思えた

一曲目が始まり、おやっと思った

松本さんのギターの音色がシンプルexclamation

よく見るとエフェクターが空間系一つのみ
前回は数多くのエフェクターを駆使していた

音をシンプルにしたためか石川さんのギターの音色との落差が少ない


ギターソロの交換も音色的に前回よりスムーズ

さらに、曲によってメインのギターを入れ替えているように感じた
カントリー色の強い歌は石川さん
ブルージーな歌やポップな感じの歌は松本さん、
という具合に

トミさんのヨーデルと松本さんのソロが絡み合うというのもおもしろかった


前回の課題をうまく逆出にとっていくところは、さすがにプロのワザだなと感心


さてトミさんだが、
今回の選曲は僕にとってはうれしいものだった

僕も歌っているナンバーや、歌いたいと思っているナンバーが目白押し

さらに、普段やらない歌まで聴かせてもらった


この間、トミさんから呼吸法や発声法のご指摘を受けている

自然とその観点からトミさんの歌を聴いてしまう

すると新たな発見もいろいろある

(発見したからといって即できるわけではまったくないが…)


存分に楽しませていただき、なおかつ勉強までさせていただいた
(真剣勝負のライブだからこそ学べるものがあると実感)


120パーセントの満足で最終電車に揺られている

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小さな一歩 すみれコンサート

三歩前進、二歩後退
三寒四温

良くなったり悪くなったりをくりかえしながら、一見膠着状態に見えていても間違いなく前に向かっている

そんな言葉がぴったりの「すみれコンサート」


今回は目に見えた一歩を刻むことができた

3つある

1)演奏がみな安定してきたこと
2)人様に聴いていただくという姿勢が明確になってきたこと
3)フリーのお客様が見えたこと


【安定】

これは演奏者3人がそれぞれの課題をちゃんと意識し
課題の克服を念頭に練習を積んでいる証かと思う
それがだんだん効いてきてるんだと思う

特にハモンドオルガンのインスト演奏が一歩いや二歩も前進した
インストは単調になりがちで難しいもの
課題だったテンポキープがずいぶん改善された
それだけでずいぶん印象が変わった
則子さんの努力のたまもの!


【姿勢】

このコンサートが始まった頃は人前で演奏することにみな不慣れだった
場の空気に呑まれ、あたふたとしていた
演奏することだけで必死だった
それが今回は聴いていただくという気迫が全員に満ちていた
演奏するときの意識が内側にではなく外に、前に向きだしてきた
これは大切なことだと思う


【フリー客】

これまで集客は縁故や口コミが中心だった
そんな中で店の前に掲示されたポスターを見て足を運んでくださった方がいた

美容室でのコンサートという試みのネック
 どうやってコンサートがあることを知ってもらうか
 どうやって足を運んでもらうか

周知することの難しさだった

美容室の客への宣伝、ポスター、ブログ
それらのものを通して、静かにゆっくり波紋が広がっていけばいいと思ってきた

小さいけれど最初の波が届いた

僕にはそう感じられた





これはあくまでも前回までに比べての一歩前進
実際にはようやっとちゃんとした第1歩を踏み出せた段階
よちよち歩きだった「すみれコンサート」が、自分の意志でしっかり歩き始めたその第一歩にすぎない

耳の肥えた方にはまったく物足りない「コンサート」かもしれない
おこがましくて「コンサート」という言葉を使ってはいけないほどのレベルかもしれない

でも
地元で産声を上げ、
少しずつゆっくりゆっくり育っていく
そんな音楽会があってもいいと思う

演奏者も少しずつ成長し、地元にもゆっくり認知してもらう

まるで赤ん坊が成長し、徐々に社会に認められていくような、
そんな音楽会にできればうれしいんだがな

大事なことは、
そういう意識をメンバー全員が持ち続けること
各自、前を向いて精進に励むこと
そして、すみれコンサートをやり続けること

そんな気がする

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60回目の三貴ライブ

ライブがはねた後、店のスタッフからそう言われるまで気がつかなかった

緊張でガチガチになりながら演奏をした第1回目が、つい最近のことのような気がする
一昨年声が出なくなり1回だけお休みさせてもらった
あとは毎月続けてこられたんだから、我ながら大したたまげただ
同時に、好きなように演奏をさせてくださるお店のスタッフの皆さんに感謝だ

ライブ開始直前におそってくる緊張感はいまだに変わらない
むしろ、回を重ねるほど緊張とプレッシャーは強くなっているのが実感だ

同時に終了後の安堵感と満足感(ついでに疲労感)も強くなってきているけど



さて、「メモリアル」な今回の三貴ライブ

楽しく進めることができた

ほぼ毎回来てくれる「Martin古池の評論家」MATUMURA君やふく助さんが見守る中いつものペースで歌い始めた

お客様の入りは三分の二
中年のカップル1組以外は、ほとんどが若者たちだった

若者の常でにぎやかさはいつものこと

そんな中で1組のカップルがわざわざ歌を聴きに足を運んでくださった

  
  前から気になっていたが、やっと今回くることができた


とのこと

うれしい限りだ

1組楽しそうに聴いている卓があると、まわりの他の若者たちもそれに誘導されるようだ
おしゃべりしながらもちゃんと聴いてくれているのがわかる

ちょっとしたやりとりや、掛け合いがうまくいく
進行はスムーズ

空気がだれないように気を配りながら、1部は40分で切り上げた

  さて何組残るかな?


そう思いながら見ていると、ノリのいい3人娘が帰ったのみで
大半はそのまま残っていた

流れをとぎらせないように、早めに2部を始めた

2部はリクエストを中心にすすめる

普段めったにやらない、かぐや姫
チューリップのメドレーなどなどを歌う

普段やらない歌が歌える
そういう意味でリクエストはありがたい




夜も更けてきた
楽しそうに聴いてくれていたカップルもそろそろ帰りの気配が…

2部の最後は「我が心のジョージア」をじっくり歌い込んだ

カップルは満足そうな笑顔を振りまきながら帰って行った
つられるように数組の客が帰る

時間的には3部までいく可能性もあったが、
今日はこれでやめることにする


一服しながらふく助さんやMATUMURA君と音楽談義に花を咲かせるうちに、最後のお客様も帰った

そこでスタッフや二人の音楽仲間のためにカントリーのバラード数曲で歌い納めた



いろんな場所で歌わせてもらっているが、三貴ライブほどプレッシャーのかかるライブはない
ここで歌い続けることで本当に多くを学ばせてもらっている

それが他の場所での演奏にも大きく影響している

60回もこの場所で歌わせていただいたことに、心から感謝したい

そして、この先も可能な限りこの場所で歌い続けたい

決意をあらたにした今回の三貴ライブだった

そう、僕にとってここは、歌の道場だから

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2009.05.15

急ですが… 今夜は三貴ライブ!

毎回言ってるような気がしますが…
もう1ヶ月たっちゃった

気がつくと、今夜は三貴ライブ

春爛漫!
ビールとお好み焼きがおいしい季節に突入しましたね

Martin古池の歌を酒の肴に、お好み焼きを食べにいらっしゃいませんか

スタッフ一同、お待ち申し上げておりまぁす

  時 間  本日夜9時~11時半

  場 所  お好み焼きの三貴 南越谷店
        東武線新越谷駅  東口
        武蔵野線南越谷駅 南口
        徒歩3分くらい
        ダイエーの手前のビル 2階
         越谷市南越谷1ー13ー7
         048ー988ー3500

  ★チャージ無料(飲食代のみ)

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2009.05.14

【覚え書き】呼吸と発声

このところ少しずつだが、呼吸の仕方と発声の仕方を練習している

ギターを抱えてサウンドホールに向かって声を出す練習
夜遅く帰宅してからの練習だから大きな声は出せないが、
呼吸の仕方や声の出し方を習慣づける程度の練習にはなっていると思いたい

マーチンを抱きかかえ「アー」とくりかえす図は…
なかなか人様に見せられる姿ではない
でもまあ、誰が見ているわけでもないからね

ここまで心がけていることを忘れないうちにメモしておくことにした

[呼吸]

1.アーッと声を出し口をきゅっと結ぶ
 (口は大きく開け「ア」の発音を意識する)

2.その瞬間鼻からすっと息を吸う
 (この時できるだけ意識しないで吸えるように)

3.次の「ア」を出すためすばやく口を開ける
 (この瞬間自然に空気が入ってくるというのだが…)

★吸う時は腹を引き、吐くとき腹をポンと前に出すような感じで


[発声]

1.あごを引き、腹の底から声を出すように意識する
 (喉に声がひっかからないように)

2.喉に引っかからない程度の音程から始める
 (今の段階ではレかミ)

3.2のいいイメージを持ちながら半音ずつ下げていく
 (各音5分以上連続して続ける)

4.低音にいくにしたがって時間を延ばしていく
 (今はまだ下のラあたりから不安定になってくる)


★最低音は下のミまで引っかかりなく安定して出せるようにしたい

★ちゃんと発生できているかどうかの検証は
 サウンドホールからの音の跳ね返り(共鳴音)で判断する

★鏡に口を近づけて鏡が曇らないように発声するもの有効な検証方法だそうだ
 (残念ながら、まだそれは検証する段階でない)

30分はこんな練習をし始めている
終わると…腹筋がけっこう疲れている(痛い感じになる)
そして…腹が減る!

仕事が遅くなることもあるので毎日はなかなかできないのが実情だが、できるだけ毎日、少しずつでいいから積み重ねようと思っている

「100歳まで歌う」ためには避けて通れない訓練と言い聞かせている
目に見えた効果が出るにはまだ時間がかかるような気もする
でもあせらず着実に続けるしかないと言い聞かせている

歌うたいの皆様
もし、興味がおありでしたらぜひやってみてくださいな!


ああ、腹減った
なんか食べてから寝よっと
(太りそう…[m:206])

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「歌声喫茶 de フォークソング」に参加して

音楽仲間・ふく助さん主催の音楽イベントが新大久保の公共機関のホールで行われた

「歌声喫茶 de フォークソング」という名にあるように、歌声運動とフォークソングを一緒にやってしまおうという企画だ

各地の歌声運動のグループとフォークソング愛好者がたくさん集まり、盛大なイベントになった

僕も20分程度ステージをもらいカントリーミュージックを歌った
会場にいらした方は年輩の方を中心に、そのお孫さんたち
そして僕と同年代の方々、そして若者がちらほら…
つまり、かなり幅広い年代層
誰でも馴染みありそうな歌を選んだ

  1、カントリーロード
  2、おじいさんの古時計
  3、思い出のグリーングラス
  4、その朝(Will The Circle Be Unbroken)

カントリーロード以外は日本語詩で歌の背景を説明しながらの演奏

歌声喫茶なら一緒に歌うべきところだろうが、自作の歌詞もあるのでそうもいかない
歌集にも載っている歌をメインにすることで勘弁してもらった


うたごえ運動、歌声喫茶と聞いて反応される方は結構の年輩の方だと思う

新宿の「ともしび」「カチューシャ」という店が有名で、その名前は聞いたことのある方は多いと思う

歌声喫茶に集まる客がリーダーの音頭で一緒に歌を歌う
そんな空間が歌声喫茶だ
歌集が用意されていて、リーダーが客に

  歌集の●ページです
  さあ、皆さん一緒に歌いましょう!

というあんばいで号令をかける

アコーディオンやピアノの伴奏でいっせいに歌うという感じだった

歌は労働歌や反戦歌、ロシア民謡、童謡や唱歌なんかがよく歌われていた


一見するとフォーク集会などのシングアウトによく似ている

でもうたごえ運動とフォークソングの発祥は、実は違ったものだった


うたごえ運動は戦後、共産党の下部組織、民主青年同盟の活動の中で始まったそうだ
そのため民衆の生活に根ざした歌や、社会の矛盾についての歌、社会主義の祖国・ソビエト(ロシア)民謡が多くなる

このうたごえ運動は1960年代に入り、安保闘争などと結びついて一気に開花する

全国各地に歌声喫茶ができ、隆盛をきわめたそうだ

一方でフォークソングはアメリカの公民権運動などのをサポートする歌として日本に入ってくる
1960年代半ばのことだ
それが反戦フォーク、プロテストフォークとして根付いていく

うたごえ運動同様、70年安保闘争やベトナム反戦運動の刺激を受けていた

共に政治的な色彩を帯びていたが、出発点の違いや寄って立つ政治的基盤の違いから微妙なヅレがあったように記憶している


僕はプロテストフォークが音楽活動の出発点にあった
若さだけがとりえで突っ走った青春時代だった
うたごえ運動のなんたるかも知らず、自作の反戦歌をひっさげある歌声喫茶に行ったことがある

結果はけちょんけちょんに批判された
フォークなんてのは新興音楽だ、みたいなことを言われた

それがトラウマになって、以来歌声喫茶に行くことはなかった

70年安保闘争の敗北、ベトナム戦争の終結で
うたごえ運動もプロテストフォークも共に社会の表舞台から姿を消していく

それぞれに独自の道を模索しつつ水面下で細々と続いていたようだ
フォークは個人に寄って立つ部分が多いので細分化されていったが、うたごえ運動は組織的に続いていたことをあらためて知った


イベントの主催者、ふく助さんは似ていて違ううたごえ運動とフォークが一緒に音楽会をしたいという夢がおありだった

それが今回実現した
そのうれしさはいかばかりだろうか

僕も今回出演させていただき、多くの歌声運動の方とお話するチャンスをいただいた

そして、長年トラウマになっていたうたごえ運動に対するわだかまりが解けた思いだ

参加させていただき、心から感謝したいと思っている

ふく助さんありがとうございます
うたごえ運動のみなさん、これからもよろしくお願いいたします

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弦楽茶屋 La Stanza ライブ「それぞれのフォーク」

「それぞれのフォーク」というライブを観にすめちゃんと出かけた

延々と電車に揺られ続け、初めて降り立つ南林間
5分ほど歩いたところにある弦楽茶屋 La Stanza

店内はすでにセッティングも終わりライブが始まるのを待つばかりという雰囲気だった

こじんまりとした明るい雰囲気の店で、床に座って演奏を聴くというスタイル
昔のフォークライブにこういうスタイルがけっこうあった
演奏者とお客さん、さらに客同士の距離感がぐっと縮まる
僕の好きなスタイルだ

車座になり、♪小皿たたいて ちゃんちきおけさ♪って雰囲気だ

ライブはハマフォークで知り合った音楽仲間、キヨさんが主催

お客さんもよおく知った顔がたくさん集まった
ハマフォークや「へた親」、さらに多摩フォークビレッジのランブリンマックさん


「それぞれのフォーク」

いい企画だと思う

50代のアリスごっこ
40代のアンバサダ・キヨ
30代のミツダイ

それぞれの音楽を展開する
中間の世代・キヨさんならではの企画だと思う

それぞれの世代が過ごしてきた青春や歩いてきた道のりを、フォークソングという視点で断面を切り取る
そんなイメージか


トップバッターは50代のアリスごっこというデュオ
僕と同じ1954年組
アリスのカバーを中心に、さだまさしや高田渡のナンバーを聞かせてくれた
オリジナルの雰囲気を残しながらも、ご自分の解釈で演奏される
やはり年の功だなと思う
ステージも楽しい!
思わずくすっと笑っちゃうやり取りは漫才のボケとツッコミ
(なんとなくももかんのステージを連想してしまった)
「同級生」の僕としては無条件で楽しませてもらった


40代のアンバサダ・キヨさん
ハマフォークで何度も歌を聴いていたが、まとまったステージを見せていただくのは初めて
正確なギターとやさしい歌声のキヨさんのオリジナル
情景が目に浮かぶ好演だった
この世代の歌はフォークが音楽としてこなれてきた時代を反映しているように思う


そして30代のミツダイ
僕にはおなじみの彼らの演奏
ゆずやコブクロのカバーから始まった彼らの音楽活動だが
この1年の間に猛烈な勢いでミツダイ色が強まってきた
そこに若さの勢いと彼らの音楽に対する真摯な姿勢を感じる


全体を通していいライブを見せていただいた
コンセプトの「それぞれのフォーク」が見事に体現していた


最後に遠路やってきたジジイに1曲歌わせていただく
ランブリンマックさんにギターソロで入ってもらい
「テネシーワルツ」をひとくさり


終電の時間をにらみながら弦楽茶屋を後に


遠かったったぁ…
でも、楽しかったぁ!

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【記録】デスペラード・ライブへの道のり

気合が入っていた

準備段階からこのデスペラード・ライブに期するものがあった

ここ7~8年
ライブハウスなどでの演奏をかたくなに拒んできた
歌う「場」はことさらに人があまり演奏しない場所を選んできた

 駅頭や公園での「街角ライブ」
 買い物客が行きかう中で「朝市コンサート」
 営業中のモスバーガー店舗での「モスライブ」
 お好み焼きを焼きながら一杯気分の客を相手に「三貴ライブ」
 美容室での「すみれコンサート」
 etc…

ほとんど偏屈と思えるほど、こういう場所を選んで歌ってきた

ワケがあった

それまで十数年続けてきたライブハウスでのお客さんに守られての演奏に慣れ過ぎた自分を鍛え直したかった

 ライブハウスに来るお客様はみな自分の歌を聴きに来てくださる
 皆さん2時間に詰め込まれた「古池ワールド」を堪能してくださる
 自分のやりたいことを、やりたいままにステージを組んだ
 (「フォーク寄席」と銘打ったこともある)

 でも…
 それは自分の可能性を狭めることじゃないか
 コアな客に頼り、やりたいことだけをやるばかりじゃ、いずれジリ貧
 工夫やテーマにも限界がある
 コアな客はいつまでも自分を守ってはくれない
 もっと幅が必要だ

そんなことを考え続けていた
おりしもレギュラー出演していたライブハウス「ぶどうの木」が店を閉めた

これをきっかけに街に出た

不特定多数の人に自分の歌を聴いてもらおうとした
まったく見知らぬ人に受け入れてもらえて、初めて歌に力がつくんじゃないか

そう考えた

それまで見向きもしなかった歌も歌った

リクエストも積極的に応えるようにした

自分の「型」も封印した
 「型」=テーマを決めてストーリー仕立てにするスタイル
 歌とトークを織り交ぜ、そこに自分のメッセージを込める

この「型」にこだわることとは、すなわちまず自分ありきのスタイルだ
お客様ありきのスタイルにあえて姿勢を転じた
聴いてくれる人に喜んでもらうことを最優先したのだ

武者修行のつもりだった
「街角の歌芸人」たらんとした

武者修行が7~8年続いた

決して順風満帆ではなかった
独りよがりに陥ったり、場の空気が読めなかったり
たくさんの恥ずかしい思いもしてきた
結果、劣等感に打ちのめされたりもした

でも…

おかげさまで、それまでもてなかった幅が多少なりとも出てきた
お客様の状態を読み、それにあわせて瞬時に選曲ができるようにもなってきた

今年に入り、考え方がまた少し変わってきた

時には「型」にこだわった演奏をしてもいいんじゃないか?
「型」=自分ありきのスタイルをまた少し取り入れてもいい時期じゃないか?

自分ありきのライブを展開したとしても、10年まえとは違っているような気もする

何よりも武者修行的な演奏活動に慣れ過ぎてきた自分をもう一度鍛え直す必要がある

鍛え直すとは、歌もギターももっと精度を上げていくことだと思う

ライブの良さは勢いでいけるところ
それは反面、不完全さに目をつぶることにもつながりかねない
武者修行的なライブに慣れ過ぎて、音楽自体の精度に鈍感になることを恐れている

デスペラードでのライブをその転換点にしたかった

だから、ライブの準備段階からかなり気合を入れて練習に励んだ
(結果的に思い通りの演奏ができず、かなり思い悩んでしまったが…)

昨日からライブの録音を繰り返し聴いていた

残念ながら、音楽性や精度の点で合格点とはいかない
(反省は心に秘め、また次の場所で生かせるように精進あるのみ)

うれしかったのは、自分の「型」を崩すことなく最後まで演奏できたこと

今回のテーマは「自己紹介-私の音楽遍歴」

はじめてのデスペラード・ライブ
数年ぶりのちゃんとしたライブ

ということで、その辺のことを意識した選曲と組み合わせにした

こんな思いで臨んだデスペライブ

対バンのtake-zさんも僕のそんな思いに呼応してくれれた
同じように最大の思いを込めて準備を進め、
体調が不完全な中でも、熱いステージを展開してくれた

ある意味、今回のデスペラード・ライブ
我々二人のとって再出発の号砲となったかもしれない

二人のライブに足を運んでくださり、熱心に聴いてくださった皆様に
心から感謝いたします

場所を提供してくれ、次回以降のライブも約束してくれたデスペラードのスタッフの皆様
ありがとうございます

そしてスペシャルサンクス
あれこれ悩み、行き詰っていた僕に
たくさんのヒントと厳しい指導をしてくださったトミ藤山さん
心から感謝いたします

[以下今回の選曲]

  なんとなくなんとなく
  サンフランシスコ・ベイ・ブルース
  僕の星まで
  プカプカ
  酒と涙と男と女 (with ミツダイ)
  津軽海峡冬景色~函館物語
  母のふるさと
  
  Lonly Togather (with すめちゃん)
Silver Wings  (with すめちゃん)
  Will The Circl Unbroken(その朝)
  Country Road
  Geogia On My Mind
  Crazy
  少年
  Rockdom~風に吹かれて
  マイ・ラグジュアリー・ナイト
  旅の途中

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坊主袈裟着て踊り出す  トミ藤山さん お寺でカントリーライブ

トミ藤山さんがお寺でライブをやると聞き足を運んだ

興味がわいた

お寺でアメリカンミュージックのカントリーをやる
はたしてどんなライブになるのだろう
興味津々だった

僕も以前お寺の本堂でライブをさせてもらったことがある
カトリック教会の聖堂で演奏したこともある
「聖なる場所」は独特の雰囲気がある
その雰囲気に自分を同化させるべきか
はたまた自分の色を全面に出すかで迷い、四苦八苦した記憶がある

トミさんがどういうアプローチで臨み、どういう風にライブを組み立てていくのか?
激しく興味がわいた
このライブは見逃せないと思った

定刻30分ほど前
新宿西口の高層ビルの谷間にたたずむ常円寺に到着

中に入るとシャンソン歌手の小池薫さんが歌っていた
なんと袈裟をモチーフにした衣装に身を包んでいた

ステージの背後には白い花とろうそくで飾られた祭壇があり、お釈迦様を祭っている

会場全体に線香のにおいが蔓延している

オーディエンスのほとんどはご年配の方で、みな檀家さんだと思われる

袈裟に身を包んだお坊さんが数人神妙な顔で座っている


  こ、これは・・・


思わず絶句


トミさんは会場の一番後ろに腰を下ろし、周囲に気づかいながらも何やら考えている
表情が硬い

僕を見つけると隣に座らせ、堰を切ったようにしゃべりだす
おなじみのマシンガントーク


  あんたさ
  こりゃあ、難しいワ!
  この雰囲気でカントリーってのは場違いだね
  まさかいきなり「ジャンバラヤ」でもないし
  いや、まいったなぁ


そうまくしたてる

まくしたてながら、頭の中は猛烈な勢いで回転しているように見受けられた
おそらくいろんなシュミレーションを組み立てては崩していると思われた


いよいよトミさんのステージが始まる

いや、その前に坊さんが3人祭壇の前に立ち般若心経を唱え始める
会場全体がそれに唱和する


般若心経の「シングアウト」が終わり、石川真紀さんのチョット・アトキンスのギターインスト
うながされるようにトミさん登場

戸惑いの表情はおくびにも出さず、満面の笑み

オープニングは「カントリーロード」
歌い進めるうちに会場から手拍子が沸き起こる

引き続き
「峠の我が家」や「Help Me Make It Through The Night」

聴き入るオーディエンス

演奏は一転してリズミカルな「カントリーポルカ」


僕の目にはすっかりトミさんのペースが出来上がったように見えた

さらにお客様の心をつかみにかかるトミさん

「影を慕いて」「りんご追分」や新内流しなど日本調歌謡

ふたたびカントリーに戻り「ジャニーギター」
エンディングはいつもどおり「テネシーワルツ」

拍手は鳴り止まず、やがてアンコールの拍手に

ノリのいいジャズナンバー「素敵なあなた」を歌いだすと、ふたたび手拍子が湧き上がる
じいちゃん、ばあちゃんまでもが目を細めて手をたたいている

驚いたのは、般若心経では神妙な顔をして木魚をたたいていた坊さんが袈裟姿でステップを切り出したことだ
袈裟のすそがゆれて、白足袋が細かいステップを刻む

初めて見る光景!

やはりトミさんはすごかった!

おそらくステージの進行など何も考えずに臨まれたものと思われる
お客様の反応を見ながら歌もMCもどんどん切り替えていったんだと思う

そして最後は完全にトミさんワールドを作り上げ、お客様の心をつかんでしまう

意識的にそうされているというよりも、「歌の神様」に背中をおされて自然にそうなっているんだと思う

そして、そんなトミさんに飄々と合わせていく石川真紀さんもすごいとあらためて感じた


「アウェイをホームに変える」というのが僕にとても大きなテーマ

「場違い」のところでもしっかり演奏しきる
さらに、お客様の心をしっかりとつかみ楽しませる

トミさんのステージはまさにお手本そのものだった


いいライブを観させていただいた

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水に漂いながら

朝から福祉村に直行
プールの水の中を漂っていた

昨日の通勤サイクリングの筋肉痛が出る前に、水に漂い筋肉をほぐしてしまえって算段


漂いながら、歌の呼吸法、発声法もいろいろ試してみた

このところ身体に妙な力が入り歌が荒れていた
本人としては結構真剣に悩み、あれこれ工夫して試していた

テーマは「脱力」「がんばらない」だ

残念ながら気が付くと頑張ってしまう自分がいて、力が入ってしまうというあんばいに…


そんな時、トミ藤山さんから大きなヒントをいただいた

歌うための「呼吸法」だ

僕は声量に頼った歌い方をする傾向がある
足りなくなった体内酸素(?)を口から補う癖がある
その時力が入ってしまうのではないか?
と思われ…

で、このところ毎日頑張らずにさらっと歌う練習をしている

多分それでも何回かに一度は口から息を吸ってしまっているだろう

そう、無意識のうちに


そこで思いたった

水の圧力の中で自然に鼻から呼吸ができるように試してみよう
無意識のうちにそれができるように試してみよう


というわけで、たっぷり二時間漂ってきた

アーと腹から小さく声を出し、キュッと鼻から息を吸うように意識した

周りの人は怪訝そうな顔をしていたが、かまってられるかいって気分だった

なかなか無意識にとはいかないが、けっこういい線きたと思い水から上がった

昔から困ったときは水と戯れる性癖がある
何も考えず水に漂ううちに、心身共に蘇生される感じになるから

今日はさらに積極的に水に漂ってみた

なんか、いいかもしれない


今日はこの後、古い友人とトミさんのライブにいく

昨年秋に倒産した同業者の社長の妹夫妻だ
倒産後、社長も亡くなられていた

妹さんの気持ちの整理もついた頃と思い、元気づけにトミさんのライブに誘った

新宿のお寺で行われるライブに興味津々

無条件に楽しんで、時間があればENTA巣で一杯やってこようと思う

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