墓参り 親父来たよ!
カトリック月寒教会に父は眠っている
野幌の原生林からは30分ほど
白石駅から歩いて10分ほどだ
教会に着いたときはもうとっぷりと暮れていた
聖堂の裏に納骨堂がある
その一角に父の眠る墓がある
納骨堂はいわばお墓のマンションみたいなもんだ
100人ほどのお骨がここに眠っている
教会はすでに人影はない
納骨堂の電気をつけ父の墓に歩み寄った
親父
来たよ
3年ぶりだな
そこにはあの日のままに父が安置されていた
椅子を持ってきて腰を下ろし、父と対面する
しばらく黙って祈っていた
やがてギターを取り出し、静かに弾き始める
瑞穂の池弾いたように、心のままに弾く
つぶやくように歌い始める
少しずつ歌は形になっていく
ゴスペルを歌い、
賛美歌を歌う
30分歌ったろうか
最後は「永遠の絆」(Will The Circle Be Unbroken)
最初は日本語で、最後のリフレインは英語で
リフレインを何度もくりかえす
歌声が納骨堂に響き渡る
父の墓で彼と対面すると涙が自然に流れ落ちる
3年前もそうだった
悲しいわけではない
切ないわけでもない
なのに自然に湧き出してくるのはなぜなんだろう
それは暖かい涙なんだ
リフレインをくりかえしながら、目から大粒の涙が途切れることなく流れていた
やがて 俺たち一人ぼっちになるのかな
でもよ 俺が死んだらよ
また 父ちゃんに会えるよねWill the circle be unbroken
By and by Lord, by and by
There's a better home awaiting
In the sky, Lord in the sky
原詩はかあちゃんだが、そんなことお構いなしに父ちゃんに置き換えた
人様を前にしたライブでは、エンディングはゴスペル風に歌い上げる
でも、今日のお客様は父を含め100人ほどの魂のみなさま
静かに静かにフェイドアウトした
墓の扉を閉じる時、今使ったピックを1枚中に入れた
墓参りの度にピックをおいていこうと思う
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