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2008.10.26

S君のホームグランド「ありがとう」で歌う

すすきのの「またくるベア」を後にして、僕とS君は白石に向かった

めざすは「ありがとう」というフォーク酒場

オーナーはS君の仕事上の元同僚で脱サラをして店を始めたそうだ

僕らと同じ54歳

まさにフォークソングの洗礼を受けた世代だ

店内はけっこう広くゆったりとしていて落ち着ける雰囲気

さすがに北海道というかんじ

機材もそろっていて、音響もいい

斉藤哲夫さんなどフォークシンガーを招いてのライブもやっているそうだ

いっぱつで気に入ってしまった

S君は彼のホームであるこの店に僕を連れてきたかったんだろうな

彼の心配りがうれしかった

飲みながら、東京の音楽事情などを話しているうちに

古池さん
せっかくだから歌ってよ

とうながされる

ギター持参、これらの機材、素敵なお店の環境

もとより、歌いたくてうずうずしていたのでふたつ返事で演奏開始

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当初2~3曲のつもりだったがうながされ、ノセられるままに10曲以上も歌った

途中からはMCも含めてライブの体裁に早変わり

お客様の反応もよろしく、楽しく歌わせてもらった

その後、何人かの方が歌われ最後にS君のソロステージ

10月26日にここで開かれるミュージックジャンボリーの予行演習といって2曲披露してくれた

彼の歌を聴いてるうちに、胸に熱いものがこみ上げてきた

S君とは3年ぶりの再会だが、その前30年は(卒業後)まったく交流がなかった

お互いに姿をくらましていた時期もあった

今こうして再開し、それぞれの音楽を聴く

互いの人生の紆余曲折を感じていた

ステージで演奏する彼のそばにふらふらと歩み寄った

手にはギターを持っていた

彼の演奏の邪魔にならぬように、アドリブでリフを絡ませていった

S君の歌が胸にくる

河島英五の「てんびんばかり」という歌だ

家を出て行く息子がいる
引きとめようとする母親がいる
どちらも愛している
どちらもうらんでいる
どちらも泣いている

人生の裏と表を描いた名曲だと思う

S君の歌に彼の道のりを思い、自分の道のりを思う

自分たちのあの時代を思い、息子たちのことがかぶさっていく

ぐっとくる思いを必死でこらえながらリフを弾いた

35年の時間を越えて、今こうして音楽を通してふたたびあいまみえている

その不思議さ

そのうれしさ

そのありがたさを

思わざるをえなかった

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札幌日記 2008 秋」カテゴリの記事

コメント

古池さん

先週は素敵な演奏ありがとうございました。

私も、Sさんもすごい刺激をもらいました。

これからもお互い唄いつづけていきましょう。

また札幌に来た時は、遊びに来て下さい。

投稿: ありがとうKEN | 2008.10.26 13:57

KENさん

埼玉と札幌
場所は遠く離れています
でも、それぞれの地で力の続く限り歌い続けましょうね

札幌に帰るときは必ずまた寄らせていただきます

これからもよろしくお願いいたします

投稿: Martin古池 | 2008.10.27 00:02

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