街角ライブの記録 1 【2003.6.30】
Martin Koike 風の便り vol.1
2003/6/20(金) 発行
★新越谷で街頭ライブを本格的に初めて8ヶ月になった。厳しい冬を乗り越えて、ここちよい春を歌い飛ばし、まもなく初夏を迎えようとしている。50歳に王手をかけたオジサンがよくまあ頑張っていると、我ながら感心している。
★ギターをかかえ、台車にアンプやら譜面やらをどっさり積み込んでこの場所に初めて現れた時は不安と緊張で体中がこわばっていた。とにもかくにもセッティングを終え、アンプにスイッチを入れたものの最初の第一声が出ない。物珍しそうに横目でちらりと見て通り過ぎていく人。あちこちですでに街頭ライブを始めている若者たち。彼らの視線が気になり音を出すふんぎりがなかなかつかない…
★自分の音楽の原点を見つめ直してみたい。そう思い始めたのは昨年の4月。僕が48歳の誕生日を迎えた頃だった。
★この10年、多い時で年間20回以上もライブやコンサートをこなしてきた。来てくださるお客さんはほとんどが僕の音楽を聴くという姿勢で集まってくれた。(義理で来てくれた人もかなりいたかな…?)つまりライブが始まる前から僕はお客さんに守られていた。そういうライブを10年やると自然に古池ワールドというものができてくる。自分の土俵でお客さんに守られながら自由に演奏することができた。
★僕が音楽を始めた頃、歌える場所は少なかった。学校や公園で仲間内が盛り上がることはできた。しかし第三者に聞いてもらうにはコンサートを企画するか、街に繰り出すしかなかった。「新宿フォークゲリラ」に刺激された僕は歌う場所を駅前や街に移した。が…、現実は甘くなっかた。道行く人々が歌に耳を傾けることは稀で、忙しそうに通り過ぎていくだけだった。
★若さにまかせた力まかせの「フォークゲリラ」だったが、思いを歌に託して誰に守られることもなく自分の声とギターだけを頼りに歌い始めた。これが僕の音楽の原点だった。
★50歳を前にして新しい挑戦。長年かけて築いてきた「古池ワールド」をいったん壊そうと思っている。歌を始めた頃の素の状態に近いところからまた始めてみようと思う。あの頃は見向きもされなかった街頭ライヴだが、今の自分なら果たしてどうなのか。原点に近いところでいつまで歌いつづけることができるのか。試行錯誤をしながら続けてみようと思っている。
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