街角ライブの記録 4 【2003年10月7日】
Martin Koike 風の便り vol.4
2003年10月7日(火)
ペルーのフォルクローレグループについて
★3ヶ月ばかり姿を見せなかったフォルクローレグループが先週から毎日のように現れている。民族衣装に身をつつみ、ケーナやサンポーニャ、チャランゴ、ギターに太鼓をかき鳴らす。ただでさえ大音量の楽器をアンプを通して演奏する。
★僕は彼らの音楽は嫌いではない。自分もケーナを吹くし、ひところフォルクローレにはまっていた時期もある。
★でも正直彼らのやり方に不快感を覚える。彼らはいつも一番いい時間に現れ、セッティングも合わせて2~3時間その場を占拠して去っていく。彼らの去ったあとはぺんぺん草もはえないほど場が荒らされ、自分のペースに持っていくのに一苦労する。たまに来るなら快く受け入れもするが連日それをやられたらたまったもんじゃない。
★新越谷の駅で演奏活動をしている若者たちは、彼らが来ると奥のほうに引っ込んでしまう。演奏の場を失ってしまうものもいる。多勢に無勢ということもあるだろう。苦言を呈したり、交渉をすることもなく泣き寝入りをしているのが現状だ。
★今日仕事が速く終わったのでギターを持って新越谷に行った。案の定彼らは大音量で演奏をしていた。僕は彼らからやや離れたところで歌いだしたが、ギターも声もすべてかき消されてしまう。それでも心に期すものがあったのでへこたれず歌い続けた。いつもならすぐに反応が現れるのだがまったくだめだ。(そんな中で一人の若者がじっと聞き入ってくれたのはうれしかった。「元気の出る歌」をリクエストしてくれた。これから夜行バスに乗って仙台まで行き、実らぬ恋を覚悟の上でプロポーズするそうだ。)
★彼らの演奏が10時に終り、後始末を終えた頃を見はからって僕も歌い終え、彼らに話しかけた。率直に毎日こられると他のグループが演奏する機会を失い迷惑だと言った。みな同様に演奏する権利があるのだからせめて週2~3回に自粛してほしいと申し入れた。彼らは警察の道路使用許可と東部鉄道の使用許可を得ているといって話しに応じようとしなかった。
★彼らが姿を消した後で、顔役・甘栗屋のおじさんに交番で聞いてもらった。道路使用許可は取っていなかった。
★そんなやり取りのさなか若者グループが数人集まってきた。口々にペルーのグループへの不満やら愚痴やらををこぼし始めた。僕は勝手に彼らを代弁するつもりで交渉したがそれは間違いではなかったようだ。
★でも現段階で彼らの仁義を外れた立ち振る舞いを阻止することはできない。自分たちの歌う場を守るためには多少の小競り合いは覚悟の上で彼らより早く演奏を始めるしかないのだろうか・・・。仙台行きのバスを見送りながらため息をついた。
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