安らかに眠れ ミー
仕事を終え、家までの1時間半
気持ちは揺れていました
早く帰って、ミーを葬ってやらなければならない
でも、帰りたくない・・・
帰るのが怖い
14年間、一緒に暮らしてきたミーの死を認めたくない
そんな思いだったのかもしれません
・
とある公園の一角
深夜の公園は人影もなく、われわれ一家だけがたたずんでいました
ミーの墓を掘った場所、
そこはいつもギターの練習をする場所にしました
タオルにくるまれたミーを安置し、花をしきつめ
最初の土をかけたとき
こらえきれず、むせび泣いてしまい・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14年前、ミーは我が家の物置に産み捨てられていました
かなり衰弱しており、左目もあかない状態
育てられないと判断した親に 捨てられた猫でした
まだ小学生だった子供たちがその子猫を拾い、育て始めました
ミーはすくすくと育ち、いつのまにか我が家の欠かせぬ構成メンバーになっていたのです
14年という月日は、子供たちの成長の時と重なっています
小学生だった子供たちが思春期を向かえ、やがて成人していく・・・
その過程をミーはともに生きてきたのです
第二反抗期=第二自立期の荒波の中で、すさんでいく子供たち
恋に破れ、失意の時をミーを抱き、じっと涙をこらえた長男
決して猫かわいがりをしないが、たえず一定の距離からミーに気を配っていた次男
そんなあれこれを思い起こすと
ミーは子供たちの成長過程の同伴者だったように 思えます
14年の年月を経て、二人の子供たちも一応大人の仲間入りをしました
そして
まるで、自分の役割は果たしたとでもいわんばかりに
ミーは静かに息を引き取ったのです
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミーを葬り、家のドアを空けた時、どうしようもない悲しみがこみ上げてきました
いつも走りよってくるミーの姿がそこにはない
大切なものを失った喪失感に打ちのめされた思いです
やがてミーがいない生活が普通になり、喪失感も薄れていくでしょう
でも、我が家の歴史の中に存在したミーの足跡は色褪せることなく残るでしょう
ミーよ
さようなら
そして・・・
ありがとう
安らかに眠っておくれ
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コメント
とうとう、役目を果たしてあの世へ帰ったんですね。
数年前にどう生きたら良いのか路頭に迷っている時分
よく僕を古池宅によんでくれていましたね。
お邪魔する度にミーちゃんは快く迎え入れてくれました。
ありがとね、ミーちゃん。
本能である種の保存から離れ大きな愛を実践してきたミーちゃんを
尊敬してやみません。
ご冥福をお祈りします。
投稿: まさみ | 2007.05.11 03:06
まさみちゃん
コメントありがとう
確かによく生きたと思います
ありきたりな言い方ですが、
彼女がそこにいるだけで安らぎを分けてくれたような気がします
子供たちの同伴者であっただけではなく、僕やカミさんにとってもね
投稿: Martin古池 | 2007.05.11 17:45