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2006.11.20

島村あきおさんの会合で歌う

演奏、お願いできないかしら
島村あきおさんを囲む会なんだけどさ

PTA会長時代の友人、林さんからの電話だった
何年ぶりだろう…
最後に会ったのは「ぶどうの木」でやったライブに来てくれた時だったか…
いや、新越谷駅での『街角ライブ』の時だ
もう3~4年になる

機関銃のように話すけたたましい声は昔のままだった

島村あきおさんというのは、越谷市の前市長・島村慎市郎さんのご子息
前回の市長選に打って出て、現職市長の枝村さんに敗れている

僕の脳裏に苦い思い出がよみがえった

10年程前、やはり林さんの依頼で慎市郎さんの講演会で演奏したことがある
林さんの心意気に感じてまったくのノリで引き受けた仕事だった
結果は…?
ほとんど聴いてくれる人もなく、声高に話す会場に歌はかき消されていった
当の慎市郎さんは自分の挨拶を済ませるとそそくさと帰っていった
屈辱的なコンサートだった
若かった僕は場の空気を読みきれなかった
左翼に対するシンパシイを強く残していた僕は、コンサート会場の雰囲気に内心反発した
少々攻撃的な気持ちにもなっていたと思う
それが演奏に表れていたのだろう

しかし、あいかわらず熱く語る林さんの熱意にほだされ島村あきおさんに会うことにした
演奏を引き受けるか否かはそれからでいいと思った

音楽を政治や宗教の道具にしたくない

僕の中にはそういう思いがある
だから、政治家がらみのコンサート依頼はいつも慎重になる
基本的に政治的にはフリーハンドでいたい

反面、政治の場で演奏することをすべて拒否することは逃げになるのではないか
そんな思いもまた強い

だから、引き受ける前にご本人に会い、自分の目で判断することにしている
それは逆に相手にも自分を判断してもらうことでもある
当人に会い、僕は自分の立場、自分の「政治的経歴」をつつみかくさず話すことにしている
そういう話を通じて、政治家と歌うたいという関係以前に
人間としてどうなのかという観点で接したいと思っている
(過去政治家絡みの仕事をお断りしたこともあるし、断られたこともある)

僕よりも何歳か若い島村あきおさんは率直に応えてくれた
僕も快く演奏を引き受けた

政治的な人からは無節操なヤツと映るかもしれない
  民主党市会議員の関係のコンサートもやれば、
  自民党所属の市長候補絡みのコンサートもやる
  時には「左翼的」な人たちの間に入って演奏することもある
自分のスタンスさえ崩さなければ、基本的にどんな環境のもとでも歌うべきだ
どんな人の前でも歌うべきだ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小雨の降る寒い日だった
保育園の体育館がコンサート会場だった
僕にとっては慎市郎さんの時のリベンジでもある
会場に集まった人たちはおよそ100人
ほとんどが年配のそれも(多分)地元の農家の方々だった
それは予想したことだったが、やはり目の当たりにすると不安になる

フォークソングは彼らの中に入り込んでいけるんだべか?
どう見ても演歌の世界だべさ!

さいわい尺八の先生の演奏や、民謡歌手の演奏の後が僕の出番
じっくり様子をうかがい、会場の空気と同化することに努めた
それからおもむろに選曲

いくつかのブロックに分けた
 ①年齢に関係なくポピュラーな歌 (少年時代;おじいさんの古時計など)
 ②カントリー・ソング (テネシー・ワルツ;カントリー・ロード)
 ③シャンソン (サン・トワ・マミー;愛の賛歌)
 ④昭和の歌謡曲 (雨の中の二人;星のフラメンコ;悲しい酒)
 ⑤フォーク系 (青春の影;地上の星)

これを、MCでつなぎながら小一時間
好意的な反応がはっきりと返ってきた
こうなると、こちらのもの
トークもなめらかになり…
いい感じで演奏を終えることができた

リベンジ!なんて意気込んでいた気持ちもどこかに吹っ飛んでしまったのでした

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コメント

あら〜年をとってかなり丸くなったのね(笑
そうそう先日、親戚の宝飾店で木村女子にあったよ、一瞬解らなく怒られた(涙
高校卒業して初めて会ったと思うな、変わったようで変わらなかった?
年は取っていたが…皆同じか

投稿: izumida | 2006.11.21 09:52

izumida君

やっぱりコメントをくれたね!
そんな気がしてたよ

この記事を書く時正直言って自分の中にためらいがあった
左翼的政治少年・青年でもあった僕の若い日の道のりを知っている人たちにどう映るのかな
ちょっと不安と楽しみが入り雑じった気分で記事をしたためていたんだよ

年をとって丸くなったのか、懐が深くなったのか、はたまた日和見主義に陥ったのか

難しいところだよね
そのどれでもあるし、どれでもない…

まあ今は小難しいことは考えず歌うことにしている

ただ、誰が相手だろうが、その時々感じている自分の思いは率直に語ってるけどね

ちなみに木村女子ってオバタン(小畑)なんかとつるんでいた木村かい?
懐かしいな
俺は高校2年のとき彼女と付き合ってたんだぜ
夏に礼文華のキャンプ行った時に恋が芽生え、初雪の頃散った恋だった(笑

おとなしい娘だったけど、気骨はしっかりしてたな

投稿: Martin古池 | 2006.11.21 16:12

[そのどれでもあるし、どれでもない…]その通り、年を重ねてきたせいか、いろいろな面から物事を見るようになって、「どれも正解」と思うようになって来たよ、真理や正解なんてないかもね(笑、右と左、白と黒、なぜ分けなければ行けないのか?真ん中やグレーもあって良いのでは、時間は意識しないのに流れて人生はいろいろ、マーどうでも良い話だがね(笑、そー木村女史と付き合っていたんだ、知らなかった(笑、良い思いでだよね。高橋女子の隣に住んでいるそうな、小畑ね懐かしいな(笑

投稿: izumida | 2006.11.22 09:24

あっはっは

人生いたるところに青山あり・・・?
なんのこっちゃ???

投稿: Martin古池 | 2006.11.22 09:35

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