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2006.03.24

「コミック・バンド 全員集合!」 

comicbandミュージック・マガジン社から 

「レコード・コレクターズ 増刊」 として

『コミック・バンド 全員集合!』 

が発刊されました。

まさに、目からウロコのような本です。

クレージー・キャッツに始まる、戦後のコミック・バンドの系譜を体系的に位置づける作業なんて…

考えただけでナンセンス!

まったくうれしくなっちゃいますよね!

一冊丸ごとコミックバンドを扱ったものは、本書が初めてである。
コミック・バンドという存在が、いつも音楽と演芸を分ける境界線の上にあり、

そのことが災いして、いずれの分野からも見過ごされてきたから

音楽で人を感動させるのは至難の技。
同じようにネタで観客を笑わせるのも難しい。
その二つを同時にやろうと試みるところに、コミック・バンドの真骨頂がある。
演奏する曲は“パロディ”か、“オリジナル”か。
笑わせるポイントは“音”か“動き”か“ことば”か。
目的は同じでもそこにたどり着くための方法は無数にある。
試行錯誤の果てに名を残した歴代のコミック・バンドは、

いわば音楽と笑いが鮮やかに溶け合った奇跡。
ミュージシャンにもお笑い芸人にも成しえない、偉大なる奇跡である。
                                       【前書きより】

「ハナ肇とクレージー・キャッツ」

「いかりや長介とザ・ドリフターズ」

「ドンキー・カルテット」

涙が出そうになるほど懐かしい名前!

もう、これだけで充分すぎるほどに内容が充実しています。

でもすごいのは、これらコミック・バンドの系譜を体系づけただけじゃないんです!

コミック・バンドの夜明けとして、

戦前の「あきれた・ぼーいず」

終戦直後の「フランキー堺とシティ・スリッカーズ」

日本のコミック・バンドに絶大な影響を与えたアメリカの「スパイク・ジョーンズ」

などにもスポットを当てています。

さらには、現役で活躍しているコミック・バンドにも目を向けています。

以前、僕が越谷のライブハウス「ぶどうの木」で展開したライブを「フォーク寄席」と呼んでいました。

歌とトークで物語を構築するというスタンスでした。

音楽と笑いを融合させるということも大切な要素のひとつでした。

大切ではあるけれど、これほど難しいものはなかった…

語弊を恐れずにいえば…

お客さんをしんみりさせることは比較的たやすいものです。

でも、笑わせるということは本当に難しい…

高いレベルで音楽と笑いの融合をめざしてきた先人たちの努力がしのばれる、

まさに懇親の力作です。

ぜひ、ご一読を!

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