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2006.02.23

「ターミナル」 待っているだけの人生…?

トム・ハンクス主演の映画 「ターミナル」

しみじみとしたいい映画でした。

東欧のクラコウジアという国からアメリカにやってきたビクター・ナボルスキー

ところが入国手続き中、祖国にクーデターが勃発!

国家が消滅してしまったという設定。

入国することも、帰国することもできないビクター。

入国管理局のディクソンは空港ターミナルで待つように告げます。

ビクターは入国の許可が下りるのをひたすら待ち続けます。

ところが昇進を前にしたディクソンにとっては厄介な存在。

何とか追放して他の役所の手で不正入国による逮捕をさせようと画策します。

この映画は「待ちつづける」ということがキーワードになっているようです。

縦糸はビクターがアメリカへの入国許可がおりて

「約束」を果たせる日を待ち続けるということです。

物語の展開の中でいろんな登場人物がそれぞれに何かを待っている。

これが横糸。

レストランの下働き、エンリケ君は入国管理係のトーレスに思いが届く日を待ち望みます。
  ビクターは食料と引き換えにエンリケの思いを届けるメッセンジャーをつとめます

インドで人をあやめて密入国した掃除係の老人は、自分が忘れ去れる日を待ち望みます。
  ひっそりと目立たぬように生きてきた老人は、最後にビクターのためにひと肌脱ぎ警察に捕まります

妻子ある男性との恋に落ちたヒロイン、アメリアは彼をむなしく待ち続けます。
  「私は待っているだけの人生。でもいったい何を待っているのか…」

入国管理局長ディクソンもまた昇進を待ちつづけ、厄介の種のビクターを何とか追い出そうと画策します。

ターミナルという人と人が行きかう場所で、それぞれが待ちつづける姿は人生の悲哀を感じさせてくれます。

僕たちの人生って、何かを待ち続け、かなえられず心を痛め…

それでもなお待ちつづける…

そんな切なさってあるような気がしません?

物語は祖国の政情が安定し、一日だけの入国を果たしたビクターが

「約束」を果たすことができます。

その「約束」とは…?

ビクターが大切に持ち歩いていた古びたピーナツの缶。

この中には古いジャズマンたちの写真と彼らの直筆のサインが入っていました。

ただ一人、ベニー・ゴルソンをのぞいて…。

このピーナツ缶の所有者はビクターの父でした。

ビクターの父は遠い昔あこがれのジャズマンたちにファンレターを書き、サインをもらい宝物にしてきました。

彼の夢は最後の一人、ベニー・ゴルソンのサインをもらうこと…

でも…

40年待ちつづけ、夢かなう前にこの世を旅立ちます。

ビクターは父の夢を引き継ぐためにアメリカにやってきたのでした。

ビクターは父との約束を果たすことができました。

でもそのかわりに、新たな待ち人 

アメリアとひきかえに…

ストーリーは「ターミナル」公式サイトをご覧ください。

いや、映画をぜひご覧ください。DVDも出ています。

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