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2005.11.08

【札幌日記】 カントリー・ロードを教えてくれたエミールさん

Country roads, take me home
To the place I belon
West Virginia, mountain momma
Take me home, country roads

青春を徹底的に謳歌した高校時代のツケで、1年間ラジオ講座がたよりの自宅浪人(宅浪)をすることになった。
19の春である。

家にいたんでは勉強がはかどらないという口実で、近くの伊達カトリック教会の別館=伝道館に住みついた。
伝道館のことを「馬小屋」とよんで、朝から晩まで勉学にいそしんでいた…?

教会にはエミール・デュマスという30代の若い神父さんがいて、僕は3食をエミールさんとともにしていた。

エミールさんはアメリカ人的なそこぬけの陽気さと、日本人のようなウェットさが共存する人だった。

僕はそんなエミールさんに心を許し、食事の後も馬小屋には戻らずいろんなことを話し合って時間を過ごした。
話は人生のこと、社会のこと、宗教のこと、人間のこと…。
英語と日本語の入り混じった怪しげな会話は実に多岐にわたっていたimages

当時、『ジーザス・クライスト・スーパースター』というロックオペラがイギリスで大きな反響を よんでいた。
『スーパー・スター』はこれまでの強いキリスト像とは違う、人間の臭いのするキリストが主人公だった。「人の子」=人間であるがゆえに怒り、疑い、悩み、そして信じ、許すというキリストの心のプロセスが描かれていた。

僕たちはFMでオンエアされたオペラをエアチェックし、夢中になって議論した。

そんなある日、エミールさんが1本のカセットを僕に渡してくれた。

マサヒコ
ジョニー・デンバーを知ってますか?

images_2 『カントリー・ロード』だった。

僕はこの歌がすぐに好きになり、メロディからコードをおこしギターで練習した。
歌詞もヒアリングしながら何とかつなげていったのだが、自信がもてない。

そこでエミールさんにたのんで、添削してもらった。

そこから『カントリー・ロード』弾き語りの猛特訓が始まった。発音をチェックしてもらい、それをメロディにのせた。
夢中だった…(浪人生のくせに!)

特訓は2週間も続いただろうか。

もう大丈夫だね。
ワタシの日本語より、ずっと英語になったね!

エミールさんは英語発音教室の免許皆伝のお墨付きをくれた。

以来『カントリー・ロード』は僕の大切なレパートリーになっている。30年来ほとんどアレンジも変えずに演奏している。

05110509 そのエミールさんと再会をはたした。
20年もの間、世界各地を歩き回り、つい最近日本に戻ったという。

青年エミールはすっかり貫禄がついていた。
しかし口からマシンガンのように飛び出すジョークは衰えていなかった。ジョークの中に風刺を織り込むようすも変わらなかった。

およそ2時間。僕たちは昔のように語り合い、たがいの現状を確認しあった。

今、エミールさんは札幌のカトリック円山教会で布教活動をしている。

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