あの… 『少年』 完全復刻BOX
今でこそ少年漫画雑誌は週刊誌が圧倒的にメイン。でも昭和の30年代は月刊誌しかなかったんですよ。
僕が少年時代のころです。
当時、『冒険王』や『少年画報』なんて月刊誌がありました。
『少年』は光文社から発行されてたんです。
僕ら、夢多きガキどもにとって月に一度の楽しみ。
必死になって読みふけっていましたよ。
世の中東京オリンピックを前にして、威勢は良かったんですが…
一般庶民にまでにはなかなか及ばなかったみたいで…
月刊誌を買ってもらえる家は少なかった。
だから金持ちの子の家に遊びにいってまわし読みをしたり、小遣いを出し合ってみんなで買ったり…
あ、そうそう!
それを学級文庫にみんなで買った本を置いとくんですよ。
だから、なんだかんだ月刊誌は一通り読んでたような気がするな…
究極は本屋さんで立ち読み!
あんまり長いこと読んでると本屋のおじさんが後ろに来て咳ばらいしたり、おばさんが頭の上でハタキをかけたり…
これって漫画の世界でなくて、ほんとにそうだったんですよ!
『少年』を手にしてそんな悪ガキ時代の自分を思い出していました。
話が脱線しちゃいました…
『少年』の復刻には僕もちょっとだけ関わってるんです。
印刷をするための設計を担当しました。
(僕の表の仕事は印刷会社の技術屋さんなんですぞ!)
たとえば昭和の時代に使われた漫画の紙って今ではもう作ってないんです。
だからその紙を再現するために、白い紙に当時の紙の色を印刷するんです。
その上に別のインキで漫画やイラストを印刷するわけです。
ところがこのインキも当時のものはすでにないわけで、今の材料を使って再現するんです。
これがやたら難しい!
なんとかこんとか、クリアしてお客様(光文社さん)に満足していただける状態になったわけで…
だからできあがった時の感慨はひとしお。
子供のころ夢中にだった漫画の復刻を自分も関わり、新たに作り上げる…
まるで忘れていた自分の過去を、新しく発見するような作業でした。
ご同輩の方、よろしければご購入お願いいたしますね!
<5000部限定でっせぇ!>
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