函館の洗濯ババ
子供のころ、函館に洗濯ばばと呼ばれるばあさんの乞食がいました。
函館では乞食のことをホイトと言ってました。
ぼろをつなぎ合わせた服を身にまとい、持ち物といえば洗濯たらいと風呂敷包み、それにこうもり傘くらいしかなかったように思います。このこうもりはある時は傘になり、ある時は杖になり、そしてある時は荷物をぶら下げる天秤棒になったりという按配でした。
要するにどこからみても立派なホイトだったんです。
でもきれい好きで公園などの水道蛇口があるところでしょっちゅう洗濯していたのを目撃されてます。多分これが「洗濯ババ」とよばれたゆえんなのでしょう。
頭はいつ見てもきれいにそり上げられ、つるつるでした。
いつ出会ってもニコニコしていて、その笑顔には品格すら感じることがありそうでした。
もっともそれは洗濯ばあさんのおつむがちょっと足りないせいだという人もいました。
僕の母に言わせると今で言う「認知症」、つまりは痴呆とのこと・・・。
でも母の記憶によるとばあさんはおなかが大きい時期があったといいます。
そういう状態になりうるということは、当時40才以上というのも考えにくい。
その人が痴呆というのも、ちょっとね・・・。
それからすでに40年の歳月がたっているのだから、そこから計算すると今80歳くらいということになります。生きていればね。
ということは僕の母と同年代ということになり・・・
ということは、当時は決してばばぁではなかったわけで・・・
考えれば考えるほど、なぞが深まります・・・
それにしても道南とはいえ北海道。夏はともかく冬の寒い時期をホームレスの身の上でどうやって生き延びていたんでしょうね???
函館在住の方、函館出身の方でこの「洗濯ババ」についてご存知でしたらぜひお教えください。
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コメント
ども!「洗濯ババ」について冬の寒い時期ですが、豊川町15・電車通りの
旧はこしん本店(その前・北陸銀行)のL字になった塀の処でうずくまって泊まってました、
私、銀行の半球型手すりの頭を撫でながら歩くのが好きで良く見かけてました、
もう50年以上前か?
投稿: ken@はこだて | 2007.06.29 14:15
ken@はこだてさん
情報ありがとうございます
そうか、
豊川町の北陸銀行のとこ…
あのあたりは、乳の職場が有った関係で昔よくいきましたよ
当然、そのあたりで何度もばあさんを見かけています
寒かったべね
投稿: Martin古池 | 2007.06.29 16:26