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2004.11.24

進化論と米大統領選

北海道新聞 卓上四季

(11月24日)
現代進化論の始祖、ダーウィンが「種の起源」の初版を出したのが、百四十五年前のきょうである。当時は神が万物を創(つく)ったとする世の中。旧約聖書の創世記を真っ向から否定する内容は大反響を呼んだ▼ダーウィンも「万物を創造したのは神」と信じていた。それが、ビーグル号による船旅の途中で、ガラパゴス諸島に生息するゾウガメの違いから進化論が芽生えてゆく。航海後、種の進化についての試論をまとめたのだが▼さて、今回の米大統領選。この進化論が、ブッシュ氏の再選と関係があるというのである。たとえば米紙ニューヨーク・タイムズのコラム。進化論を否定する宗教右派の投票を増やしたことが、決定的な勝因になったという▼進化論は、いわゆるキリスト教原理主義者にとっては受け入れがたいものだ。妊娠中絶や同性結婚、死刑廃止、反戦運動も同じである。これらを主張する人々をリベラル(自由主義者)と侮蔑(ぶべつ)した▼思い出すのは一九八八年の大統領選である。このとき米国にいたのだが、父親のブッシュ陣営の対立候補のデュカキス・マサチューセッツ州知事に対するリベラル攻撃は、すさまじかった▼今回の選挙でも、同様の戦略があったそうだ。ケリー氏は「東部のリベラル」呼ばわりされて、票を失ったともいわれる。宗教と科学の板挟みにあったダーウィンは、この“騒ぎ”をどう思うのだろうか。

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